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南極の海氷面積が、2年連続で過去最少を更新しており、欧米メディアがこれを気候危機の表れとして警鐘を鳴らしています。

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衛星観測によると、南極大陸周辺の海氷面積が、2年連続で過去最少を記録しているといいます。

欧米各メディアは「これほどの極限状態を見たことがない」(英ガーディアン紙)、「終わりの始まりか」(CNN)といった科学者のコメントを引用。科学者たちが「大気中の温室効果ガスの上昇に関連していると考えている」(BBC)、「気候危機がここに来て、より明確な影響を南極大陸に及ぼしている可能性があるとの見方を示した」(CNN)と報じ、地球温暖化に結び付けようとする形で報じています。

もっとも南極の海氷面積が、"地球温暖化と連動しにくい"ことは知られていました。一部の科学者たちが「地球気温が上昇している」と主張しても、南極海氷は逆に増えることも多くあり、各記事でもそのことは触れられています。

ところが地球温暖化が一定レベル以上にまで進んだので、独自の気象パターンを持っていた南極にもとうとう、「気候変動が到達したのか」(CNNが引用した学者のコメント)という論調で、今回の観測結果も報じられています。

具体的には、温暖化による偏西風の流れの変化や、海面温度の上昇が影響している、との仮説が紹介されています。

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