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2023年4月号記事

DVD

編集部がオススメする「今こそ観たい」映像作品。

Pick Up DVD

地球を救うのは人類の科学か、それとも…

「宇宙戦争」1953年

地球を救うのは人類の科学か、それとも…「宇宙戦争」1953年_01
「宇宙戦争(1953)スペシャル・コレクターズ・エディション」
DVD 発売中:1,572円(税込) 発売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント

ある日、世界各地に隕石が落下。それは米カリフォルニア州の小さな町にも落ちる。天文学と原子物理学の権威であるフォレスター博士らは調査を依頼されるが、見張りの男たちが灰にされてしまう。すぐさま展開した軍隊の前に円盤群が出現。対話を試みた神父が無警告で焼き殺されたのを機に軍は総攻撃を始めるが、バリアに阻まれ撤退。戦力の大半を失う。侵略してきた彼らは、生物が住めなくなった火星を捨て、地球移住を目的にやってきた火星人であったのだ。

博士と大学講師のシルビアは、逃げる途中で火星人のカメラと血液サンプル回収。弱点を探るために研究を開始する。一方、壊滅的な被害は世界各地に拡大。ついにアメリカは原爆の使用を決断するも、円盤は無傷であった。博士らは避難を始めるが、暴徒と化した群衆によって仲間は行方知れずに。サンプルも失われてしまう……。

英作家H・G・ウェルズが1898年に発表した同名のSF小説を元にした、SF映画の古典的名作。スピルバーグ監督も2005年にリメイク作品を発表しているが、それに劣らぬ緊迫感は見事で惹き込まれてしまう。特に、一方的に破壊される町の中で、教会を巡りながらシルビアを探す博士の姿、最期の時に教会で心静かに祈る人々のシーン、ナレーションの「創造主」という言葉。これらに、リメイク版にはない"深さ"を感じるのではないだろうか。

 

ザ・リバティWeb シネマレビュー

「宇宙戦争」(1953年)

(星4.0。満点は5つ)