《ニュース》
岩手県知事がこのほど、県内で計画されている大規模風力発電事業について、事実上の撤回を求める意見書を事業者に送付しました。河北新報、岩手日報、読売新聞などが報じています。
《詳細》
今回問題となったのは、岩手県盛岡市、葛巻町、岩泉町にまたがる地域で計画されている「(仮称)藪川地区風力発電事業」。この予定地に絶滅危惧種イヌワシの生息域が含まれている上、その大部分が県指定の自然公園や保安林、林野庁が指定した「緑の回廊」などと重なっていることが、以前より問題になっていました。
これに対して県は2日、「全面的な再検討が必要」とする知事意見を送付。「過去に例がない、最大級に厳しい意見」だといいます(読売新聞)。
県は、北部の久慈市で計画されている大規模風力発電事業に対しても、イヌワシやシラカバ林への影響を懸念して、予定地から県立自然公園を除外するよう知事意見を出しています。
なお大規模な事業としては県中部の宮古市、南部の住田町などでも地元から懸念の声が出ている計画があり、それ以外にも県下数十カ所に計画が存在しています。
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