《ニュース》

ロシア―ウクライナ戦争の最中で、ウクライナの軍需企業「モトール・シーチ」が6月に、中国のジェット戦闘機「JL-10」のエンジン6基を輸出したと、オランダの軍事情報サイト「Oryx」がこのほど報じました。

《詳細》

中国の軍用ジェットエンジン技術は、人民解放軍の大きな弱点の一つと言われてきました。その解決に向けて、ウクライナが中国を支援していることは長らく問題視されています。

例えばウクライナは2016年に、12機のJL-10のために、20機のエンジンを売却しました。これを受け、トランプ米政権は輸出しないように圧力をかけ、ウクライナの「背任行為」を批判。西側諸国の支援を受けているにもかかわらず、ウクライナは今も、中国に密かにエンジンを輸出している可能性が今回明らかになったのです。

モトール・シーチは昨年、中国の企業や投資家によって株式の約75%を取得され、買収されかけました。これにアメリカが強い憂慮を示したことで、ウクライナのゼレンスキー大統領は、買収を阻止して国有化しました。国有企業となったモトール・シーチから中国にエンジンが輸出されたとなれば、ウクライナ政府の責任問題に発展しかねません。

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