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中国・上海市の都市封鎖解除に先立ち、上海の企業家グループが、生産活動を再開しないよう企業などに呼び掛け、政府に対し抜本的な政治改革を行うよう求める公開書簡を発表し、波紋を呼んでいます。
《詳細》
上海市では6月1日からの都市封鎖解除が発表されていました。当局はメディアなどで市民の歓迎ムードを演出すると同時に、5月29日には企業に対し「2日以内に仕事と生産を再開する」よう命令を下していました。
しかし解除前日の31日、上海の匿名の企業家と投資家のグループが「政府のおかげで、私たちは完全に正気に戻り、我々はもう屠殺される太った子羊ではないと目覚めた」「寝そべって(タンピン)、仕事を再開しても、生産は再開しない! 20大(秋の党大会で、習近平国家主席の続投がかかっている)を待とう!」と産業界に呼びかける書簡が、ネット上で拡散されました(書簡は30日付)。
書簡では「政府の信用は喪失し(政府信誉掃地)、都市封鎖の解除日は、外資の出国日、国内資本の逃避の日であり、大規模な企業倒産が起き、国民の景気回復に対する最後の幻想を打ち砕く」と主張。
企業は稼がされては、何度も「ニラ」のように刈り取られ、法治国家が人治国家に成り下がり、経済が政治に連れ去られて、数百万人のコロナ(感染)卒業者が失業者たちの中に"溶け込んで"いった、と強く訴えました。さらには習氏が訴えていた「内循環経済」という言葉を念頭に、「何が"内循環"だ!」と切り捨てました。
その上で、差し迫った経済危機に対応するため産業界に、「余分な部門を廃止し、業務を効率化する」「氷河期に備え、不良資産を売却する」「海外市場に進出する」といった取り組みを呼びかけています。
さらに政府に対しては、「(政府に物を申して不当に裁かれた)任志強、孫大禹などに対する冤罪事件を解決し、損失を回復させる」「良心の囚人を釈放する」「コロナ流行時に自分たちの権利を主張して政治的・司法的に迫害された市民を釈放する」「無差別に逮捕・拘束した法執行機関と司法当局を処罰する」「私有財産の神聖さを確立し、特に家族の最後の避難所である私有住宅を自由財産として確立する」ことなどを訴えています。
「国が改革されない限り、政府の信用が再建されない限り、そして自由市場があてにならない限り、平和は訪れない」「大学の先生方、各界のエリート、全国のビジネスマンの方々にもご協力いただき、みんなで声を出し、助け合うことができるようにしたい」と呼びかけています。
ラジオ・フリー・アジアの取材によると、書簡に応じた企業家は現時点でも数十人を超えており、応じた起業家が雇用する累計の雇用規模は60万人を超え、数十億元に及ぶ投資に影響を与えているといいます。
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