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中国の新型コロナウィルス感染拡大と都市封鎖により、経済が2020年の感染拡大時より落ち込んでいることが、衛星分析などにより示唆されています。
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同国では上海市をはじめとする地域で、オミクロン株の感染が拡大。「ゼロコロナ」を掲げる当局は、大規模な都市封鎖を行っています。
特に上海市は、同国の国内総生産(GDP)の約4%を占める上に、産業・物流・金融などの拠点でもあります。また4月中旬時点で、45の都市で何らかの形の都市封鎖が行われており、これら地域はGDPの4割を占めるとされます。こうしたことからも、経済へのダメージはかなり大きいことが予想されています。
GDPへの影響は、遅れて行われる当局の正式発表を待たねばなりません。またその統計も、信頼性が極めて怪しいことは、周知の事実です。
一方、米ニューヨークに本拠を置き、衛星で各地の経済活動を追跡しているスペース・ノウ社によれば、中国の港湾での活動が、2020年に初めてコロナが感染した時の水準を下回っていることが示されたといい、ブルームバーグがこのほど報じています。
特に、河川での貨物輸送を示す内陸水路輸送は、20年1月の水準を下回っているとのこと。これは、各地の工場在庫の積み上がりを示唆するものであり、流通過程で大量の商品が配送センターで足止め状態になっていることを示しているといいます。
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