厚生労働省は9日、定年を60歳から65歳に引き上げる案を盛り込んだ報告書の素案をまとめた。
これは、厚生年金の支給開始年齢が徐々に引き上げられていることにより、希望者が引き続き仕事を続けられるようにするものだ。支給開始年齢の定額部分は、男性は1941年4月2日生まれ(今年70歳)、女性は1946年4月2日生まれ(今年65歳)の人以降、徐々に60歳から65歳に向かって引き上げられており、さらに報酬比例部分も男性は1953年4月2日生まれ(今年58歳)、女性は1958年4月2日生まれ(今年53歳)の人以降引き上げられる。
男女ともに平均寿命が伸び、少子高齢化が進んで、人口構造が変化していることで、年金制度はもはや財政基盤が成り立たなくなっている。日本は、支給開始年齢の引き上げ以上のさらなる年金制度の抜本改革とともに、定年を延ばして働き続けられる社会をつくらなければならない。
その意味で、今回の定年の引き上げは評価できるが、元気で働く意欲も能力も高い高齢者の方々の様子を見ても、弊誌では、さらに働くチャンスを与える「75歳現役社会」を提案する。(吉)
【参考記事】年金問題の根本解決 http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=803
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