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文部科学省は29日、令和5年度から主に高校2年生が使用する高校教科書の検定結果を公表しました。

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今回の検定では、申請された241点のうち、教科書会社からの取り下げのあった2点を除く239点が合格しました。

これまでの歴史教科書では、朝鮮半島から日本本土への労働者動員に関し、「強制連行」といった用語が多く用いられていました。しかし、昨年の政府答弁書の閣議決定を受け、検定の過程で「強制的」という表現は残ったものの、「動員」や「徴用」に修正されました。

一方で、「慰安婦」については地理歴史・公民の多くの教科書で、引き続き取り上げられました。東京書籍版では、河野談話の「いわゆる従軍慰安婦」を引用した上で、「慰安婦」という用語を適切とする政府の見解を併記しました。

また、新学習指導要領に基づき、選択科目の「地理探究」と「政治・経済」では、北方領土、竹島、尖閣諸島は「固有の領土」と明記されましたが、「日本史探究」「世界史探究」などの歴史教科書では表現の徹底がなされませんでした。

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