1989年6月の天安門事件を受け、欧米諸国が制裁に踏み切った。しかし、同8月に首相に就任した海部俊樹氏は欧米諸国を歴訪した上で、西側諸国に先んじて制裁を解除し、1990年7月には対中円借款を再開した。

欧米諸国は概して強硬姿勢を崩すべきではないとしていた中での、日本の判断は、西側の対中包囲網を崩壊させるきっかけとなった。

海部氏は自らの首相時代の仕事をどう振り返るのか。1月初旬にその死去が報じられた同氏の霊が同20日、大川隆法・幸福の科学総裁のもとを訪れ、その胸中を語った。さらに、30日には新たに公開霊言が収録された。

20日に収録された霊言において質問者が「天安門事件で多くの人が人民解放軍に殺されましたが」と水を向けると、海部氏の霊は、「革命が起きていたら、中国の今の発展はなかったでしょう」と述べる。日本は、日本国憲法を守る限り何もできず、自国のことのみを考えればよいとして、中国人への人権弾圧については「よその国のことじゃないか」と大国としての責任を何ら感じていない様子だった。

むしろ「中国は朝貢する国に対しては保護を与える国」「戦後の中国人を豊かにしてやって、飢え死にする人を減らしてやったというのは、日本の功績だと私は思っています」と述べるなど、国のトップとして持つべき主権国家の意識が欠落し、中国の全体主義的な政治体制に何ら問題意識を持っていないことを露呈させた。

海部氏「中国の人権弾圧は、かつての日本の真似」

30日の公開霊言では、天安門事件で日本が先駆けて制裁を解除し、円借款を再開したことに関して、海部氏の霊は「私たちの世代では、(中国に対する)まだ贖罪の気持ちはあったんでね」と発言。日本軍に2千万人に上る中国人が殺されたとする言説を引き合いに、「ちょっとあちらの人にも何か、そういう慰問金みたいのが要るんかなという気持ちはあったことは事実です」と心情を吐露した。

現在、香港で起きている言論弾圧、人権弾圧の様相については、「これはかつての大日本帝国がやったことを、そのままマネしているように見えてしょうがないですね」と話し、中国を批判できないほど、日本は激しい人権弾圧を行ったとの見解を示した。

その上で、現代のメシアである大川総裁が、自由・民主・信仰を享受している香港を守れと発信していることに対して、海部氏の霊は「覇権主義ですね。(中略)中国の領土であることは明確なんですから」との考えを明らかにした。

湾岸戦争に自衛隊を派遣しなかったことで日本の国是が守られたと主張

イラクのクウェート侵攻に端を発した湾岸戦争で、欧米諸国が次々と軍隊の派遣を決める中、日本は自衛隊を派遣せず、資金援助だけ行った。当時の首相だった海部氏の霊は戦費の調達がもっとも大切だったと、当時の判断を正当化した。

その上で、クウェート政府が米紙に出した感謝の広告に日本の名前が上がらなかったことをはじめ、さまざまな国際的な非難を受けたことについては「(経済繁栄のみを求める)日本の国是を守ったみたいに見えたとこもあったんで、それについてはあえて批判を受けるべきかなと思っています」と述べた。

歴史の転換点にあった国のトップの政治哲学の欠落と、それによって生じた判断ミスから中国の脅威は増大し、日本は停滞したと言うほかなさそうだ。

上記は本霊言のごく一部であり、他にも以下のような論点が語られた。

1月20日の「海部俊樹の霊言」での論点

  • 現在首相だったら北京オリンピックにどう対応するか
  • バブル潰しで日本は経済に〇〇を取り戻せた
  • 湾岸戦争の判断をどう見るべきか
  • 日本の国の哲学とは?
  • 習近平国家主席をどう見ている?
  • 日本国憲法はどういう位置づけにあるのか
  • アメリカの後に日本を護るべき国は?
  • 経済的低迷によって、日本は護られる?
  • 日本は〇〇で動く国。

1月30日の「海部俊樹の霊言─日本停滞の岐路を探る─」での論点

  • 海部氏から天安門事件はどのように見えていたのか
  • 「中国が先輩国だった」と語る海部氏の歴史観とは
  • 中国・北朝鮮から〇〇はもう守れない?
  • 日本にいる中国人の数は〇〇を起こせる数
  • 生き残るためには〇〇力を強くするしかない?
  • 日本国民〇万人の虐殺はやむなしか
  • 日本が占領されれば〇〇〇〇〇〇〇へ移住したらよい?
  • 「政治は礼儀作法」とする海部氏の政治観とは
  • 海部氏から幸福実現党へのアドバイスとは

 

ここに紹介したのは霊言のごく一部です。

詳しくは幸福の科学の施設で、ぜひご覧ください(下記参照)。

・幸福の科学サービスセンター Tel:03-5793-1727

火~金/10:00~20:00 土日祝(月曜を除く)/10:00~18:00

・同グループサイトの支部や精舎へのアクセス

http://map.happy-science.jp/まで。

 

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