2021年12月号記事

ニュースのミカタ 1

政治

「中産階級を厚くする」はヒットラーの十八番


与党・野党問わず、日本の政党が掲げている経済政策は、「分配」一色です。

自民党は衆院選の公約として、新自由主義から転換し、「成長と分配の好循環」による「新しい資本主義」を実現し、分厚い中間層の再構築を目指すとしました。

分厚い中間層をつくる政策の一環として、生活の苦しい非正規労働者や子育て世帯向けの給付金支援、企業に従業員の賃上げを促すための税制措置などを示しています。

岸田文雄首相は、「成長と分配」を重視する自身の経済政策について、「これこそ、今、世界的な経済政策の潮流であると信じている」と語っています。

一方、立憲民主党も、「分配なくして成長なし」を掲げ、「1億総中流社会の復活」を目指しています。法人税の累進課税化や金融所得への課税強化などで、富裕層や大企業に大きな負担を求めつつ、中低所得者には減税や現金給付を行うとしています。