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欧州連合(EU)は「インド太平洋協力戦略」を初めて策定し、台湾との関係強化に取り組む姿勢を示しています。15日付日本経済新聞などが報じました。
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EUの執行機関・欧州委員会は14日にインド太平洋協力戦略を取りまとめ、15日にフォンデアライエン欧州委委員長が所信表明演説を行い、16日には詳細な戦略を示す予定です。
EUが同戦略をまとめる狙いは、「経済成長が見込めるアジアとの関係強化」「半導体などの供給網の強化」「EUが重視する人権や民主主義といった価値観を広げること」などにあると見られています。
人権問題をめぐってEUと中国の関係が悪化し、半導体不足も深刻化する中、特に、経済面や地政学的な面から台湾の重要性が高まっています。
日経新聞が入手した戦略の原案によると、半導体の調達や貿易投資関連の協力相手として、貿易や投資協定を結んでいない台湾が明記されています。
また、中国による不公正な補助金や強制的な技術移転、知的財産権の侵害などへの規制強化にも、自由や民主主義など、価値観の近いパートナーと協力すると明示。EUと相手国の個人データの自由な流通を認めるため、台湾との協議に入る可能性もあるとしています。
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