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少数民族の同化政策を進める中国政府は、このほど新たに、標準語教育の強化を打ち出しました。

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中国教育相は2日、少数民族が暮らす地域のあらゆる幼稚園で、標準中国語を使った教育を行うよう求める通知を発表しました。就学前の子供に標準語教育を徹底することで、「中華民族の共同体意識を形成する」ためだとしています。

通知では、園児のみならず、幼稚園教師についても言及。中国語のレベルが一定の水準に満たない教師に対して、中国語教育を課すという方針も明らかにしています。2025年までの5年間で、幼稚園教師の中国語能力の不足を「基本的に解決する」としました。

一連の通知内容は、今年秋の新学期から実施されるとのことです。

すでに昨年、内モンゴル自治区では、小学校・中学校で使われているモンゴル語の国語教科書が中国語教科書に変わりました。これに対して、地元モンゴル人の生徒や父母が授業をボイコットするなどして抗議。自治区首都・フフホトでは大規模なデモや集会が開かれ、政府の一方的な方針に異議を示しました。

反発を受けた地元警察はというと、インターネット上でデモ参加者の顔写真を公開。報奨金を提示した上で、情報提供を呼び掛けるなどして、暴力的にデモを弾圧した経緯があります。

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