《ニュース》
川勝平太県知事らの反対により着工が認められていない、リニア中央新幹線・南アルプストンネル静岡工区に対し、8日に開かれた国土交通省の有識者会議で「想定される湧水量であれば、工事後のトンネル湧水の全量を大井川に戻すことが可能」と議論をまとめました。
《詳細》
静岡県側は、リニアトンネルの工区が県中部を流れる大井川の源流と重なることから、工事の影響を懸念して反対しています。
会議でJR東海は、工事による水資源への影響を回避する対応案を提示。原則としてトンネル湧水の全量を大井川に流すとして、掘削で湧き出る水や大井川流域の河川の流量・水質、地下水位を継続して観測し、環境保全措置の効果を確認することで、利水者の不安を払拭すると説明しました。
さらに大井川流域の水循環の概念図を作成し、トンネル掘削による影響や環境保全措置のイメージ図も公表。湧水を戻すためにトンネルと大井川を導水路でつなぎ、ポンプ設備を設置すると説明しました。湧水をそのまま河川に戻すと水質が変化する恐れがあることから、処理設備を通し、水質を計測して管理するなど、湧水の戻し方についても具体的に説明しています。
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