厚生労働省がこのほど発表した統計で、10月に自殺した人数が昨年同月と比べて4割増えており、7月以降、自殺者数が前年より4カ月連続で増え続けていることが分かった。
10月に自殺した人の数は、男性が21.7%増で1306人、女性が82.8%増で852人となった。特に、20代、40代の女性の自殺が2倍以上となっている。また、小中学生、高校生の自殺数は、4月から10月までで246人と、昨年比で58人増、一昨年比で42人増となった。
厚生労働省は、新型コロナウィルスの影響で、非正規雇用で働く人が解雇されていることなどの影響を指摘する。今年春から夏にかけての休業要請の影響が、本格的に出始めている予兆と考えられる。
経済苦の相談が増加
9月号記事「令和恐慌にコロナうつ…でも、自殺は絶対ダメ!」で紹介したように、幸福の科学は、5月に自殺防止相談窓口を開設している。担当者に話を聞くと、「あくまで肌感覚ですが、ここ1カ月くらいで、経済苦を訴える方の相談が増えています」という。
「派遣で働いていたものの、失業してしまった」「アルバイトだったが失業し、再就職先でもパワハラを受けていて苦しい」「自営業を営んでいるが事業に行き詰まっている」などの相談が増えてきている。また、開設当初から、「うつ状態がひどくなった」「誰にも会えなくて、孤独」など、コロナうつ関連の相談が継続して寄せられている。
担当者は、「ご連絡をいただいたら、まずはどのような状況にあるのか、しっかりお話を伺います。誰にも相談できなかったということで、悩みを伺うだけで気持ちが整理されて、すっきりされる方もいらっしゃいます」と言う。
一人ひとりの生活にも大きな変化が起こった今年。「当分会っていない人に連絡を取ってみる」「人と人との絆を取り戻す」ことが、自殺を未然に防ぐために今日からできることだろう。
自殺を予防する人生観
幸福の科学では、2003年から「自殺を減らそうキャンペーン」を開始している。「自殺をしても楽になるわけではない」と訴えてきたが、その前提にある人生観が、「人間は亡くなった後、その本質である魂だけになる」というものだ。これを「霊的人生観」と呼んでいる。
「ご相談者の多くは、『自殺したら楽になれる』と思っているのですが、天国に行くことはまれで、自殺した後も苦しみは消えないんです。でも、生きていたら何度でもやり直せます。お一人お一人の悩みはさまざまですが、その人の苦しみに寄り添って、心を癒すお手伝いがしたいと思っています」(窓口担当者)
これまでに窓口で相談を受けた多くの人が、自殺を思いとどまったという。「自殺が頭をよぎるが、相談できる人がいない」という場合はもちろん、「家族が自殺したいと言っている」などの対応に悩んでいる場合にも、相談を受け付けている。
幸福の科学「自殺防止相談窓口」
電話番号: 03-5573-7707
Mail: withyou-hs@happy-science.org
時間:火曜~土曜(祝日を含む) 10:00~18:00
※相談は無料です。別途、通話料・通信料がかかります。
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