投資家のジム・ロジャーズ氏が、16日付朝日新聞のインタビューで、日本が成長軌道に乗るための条件について語った。以下、その要約。
・ しばらくはあらゆる面で厳しい状態が続く。しかし、その後、人々は再建に取りかかり、建設ブームが起き、銅やセメント、鉄、農作物などに、かつてなかった需要が生まれることが期待できる。
・ 最大の問題は人口減。日本は世界で最も深刻。
・ 私だったら、移民政策を促進する。移民は勇敢で野心を持ち、賢い。
・ 日本はアジアの国際金融センターになることもできた。しかし、そうした機能は香港やシンガポールに奪われつつある。日本は素晴らしい大学もあり、アジアの教育センターになれたのに、そうなれないのは、外国人や外国資本を受け入れないから。
・ 円が強くなれば、日本が輸入するすべてのものが安くなる。強い円は1億2500万人の日本国民を助ける。
・ 実は、先日もまた日本株を買った。タカラトミーやサンリオの株も持っている。日本はいずれ子供を持ち始めると思うから。
いくつかの条件付きではあるが、日本の将来について、かなり楽観的な見方をしていると言える。あくまでも中長期の展望であるため、現在の菅政権に対する期待ではないだろう。今のところ、人口減少を克服する手段として移民の受け入れを政策として掲げているのは幸福実現党ぐらいであり、多くの政党は議論から逃げているように見える。
今回の震災では、多くの外国人が帰国し、深刻な人手不足に陥り、改めて外国人労働者の存在がクローズアップされつつある。著名投資家の提案に謙虚に耳を傾ける必要があるだろう。(村)
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