2020年10月号記事

BOOK

『大川隆法 思想の源流』にある
ハンナ・アレントの政治哲学

アレントが源流にある理由とは

大川総裁の政治活動や政治的発言の原点にあるアレントの政治哲学とは何か。
思想の源流に位置付られる意味について探究した。

(編集部 長華子)

『大川隆法 思想の源流』

『大川隆法 思想の源流』

大川隆法著

幸福の科学出版

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「青春の日にアレントに接することで、当時のソ連邦と中国の未来と、日本の政治のあるべき姿を見通すことができた」とされる『大川隆法 思想の源流』。本書に収録された「H・アレントの『価値世界』」は、大川隆法・幸福の科学総裁が、東大法学部の2年次の終わりに執筆した論文だ。その中で触れられているアレントの人的価値や、時間論、空間論の考え方は、30歳で書かれた「『太陽の法』『黄金の法』『永遠の法』等につながっているものがある」という。

しかも「観念論的な哲学で書いてある文章が立体的な空間図形で見えていた」というから驚きである。大川総裁をモデルとした映画『夜明けを信じて。』の中でも、のちに東大法学部で政治学の教授となった友人から「理解を拒絶している」と評された逸話が描かれ、著者の思想性の高さを証明するものだ。

学生時代に「真なる神の政治理想を打ち樹てたいと思っていた」著者が研究したアレント。その政治哲学とは何か。彼女の哲学が源流にある意味とは─。アレントの思想を振り返ってみることから始めよう。