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《本記事のポイント》
- 約2カ月半延期されていた全人代が、22日より開幕
- 全人代の注目ポイントは、中国のGDP成長率の目標が示されるか否か
- 中国国内は失業者で溢れている!?
中国では、新型コロナウィルスの感染拡大で約2カ月半延期されていた、全国人民代表大会(全人代)が22日、北京で開幕される。コロナの感染を抑え込んだという"勝利宣言"を行い、失速した経済を立て直すことを国内外にアピールすることが狙いと見られる。
全人代で注目される2つのポイント
全人代で注目されているポイントは、まず、「経済に関する数値目標」が示されるか否かだ。
中国政府は例年、GDP(国内総生産)成長率の目標を発表する。特に今年は、国民1人当たり所得とGDPを2010年時より、倍増させることを目標にしてきた。
しかしコロナの影響により、それを達成することが困難となっている。そのため全人代では、成長率の目標そのものを発表しない、あるいは成長率とは異なる目標を掲げる可能性が浮上している。
もう一つのポイントは、全人代の延期で打ち出せずにいた、「本格的な景気浮揚策」が示されることだ。地方政府が発行する債券の大幅な増額や、企業活動の活性化を促す政策が提示されると予測されているが、その他にも大胆な政策が含まれるかが関心を集めている。
だが、大型な財政出動は「諸刃の剣」であることは事実だ。中国政府は近年、増大する債務問題の改善を主眼の一つにしてきた。財政出動はその問題を悪化させるため、慎重論もある。
中国国内は失業者で溢れている!?
中国はコロナを抑え込み、経済をV字回復させるために躍起となっている。しかし、中国政府の動きを訝しげに見る向きが根強くある。
そもそも、中国がコロナを本当に収束させたのかという点は、多くの人が率直に感じる疑問だろう。すでに中国の吉林省では、新たなクラスター(集団感染)が発生し、東北部に住む約1億800万人が厳しい移動制限を強いられている。
さらにコロナの影響で、「莫大な失業者が生まれた可能性」もある。
フランスの銀行、BNPパリバによると、中国の失業者数は5000万人を超えた可能性があり、3月の実質失業率は12%に上るという(政府が発表した失業率は5.9%)。また、中国の中泰証券のレポートによれば、2020年第1四半期で発生した失業者数は7000万人を超え、失業率は20.5%前後だという。さらに、経済学者の劉陳傑氏が3月に発表した論文では、失業者は最大で2億人に達し、労働人口の4人に1人が職にありつけていないと分析されている。
このように中国の失業者数は、5000万~2億人程度いるとされ、実際の経済はズタズタになっているというわけだ。
習政権が、コロナの収束や経済活動の再開を急ぐのも、経済インフラが破壊されるのを防ぐためだろう。しかし、コロナをめぐる真実を隠ぺいした上で、経済的利益を追求するのは人の道に反する。またコロナは「中国の生物兵器」であり、習政権が「加害者」である可能性も濃厚だ。
全人代は、そうした虚妄に満ちた「世紀のパフォーマンス」と化す。それを我々は間近で見ることになる。
(山本慧)
【関連書籍】
大川隆法著 幸福の科学出版
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