要望書を提出する釈党首(右)と七海広報本部長。

幸福実現党は5日、「中国の習近平国家主席の国賓待遇と招待の取り止めを求める要望書」を安倍晋三首相宛に提出した。

内閣府を訪問して提出したのは、幸福実現党党首の釈量子氏と、同党広報本部長の七海ひろこ氏。「習氏の来日自体の取り止め」「新型コロナウイルスの発症源である武漢市に、国際機関の調査を要請する」「日本企業が中国経済の悪化の影響を受けないよう、減税などの施策を講じる」ことを求めた。要望書の内容は以下の通り。

日本政府は中国の習近平国家主席を国賓待遇で日本に招待しようとしており、秋以降で日程を調整すると報道されています。

しかし、中国政府は習近平国家主席の指示のもと、100万人とも200万人ともいわれる、ウイグル人を強制収容所に収容して強制労働を行わせ、香港では民主化を求めるデモに対して、暴力を用いた人権弾圧を繰り返しています。

また、中国発の新型コロナウイルスの大流行においては、情報隠ぺいや初動の遅れによって、中国内外で膨大な死者・感染者の被害を出す一方、武漢市での被害の実情を報道しようとした中国の市民記者が失踪すると言った事件も発生しており、改めて中国の情報隠ぺい・人権無視の傾向が浮き彫りになったと言えます。

そのような中、中国政府は日本固有の領土である尖閣諸島に公船を派遣して領海侵入を繰り返すと共に、台湾に対しても、中間線を越えて軍用機を飛行させるなど、軍事的挑発を行っています。

日本政府は、国賓招待によって中国に「地域と世界の平和と繁栄に対する大きな責任」を自覚させようと考えていますが、中国政府は、ウイグルの人権弾圧や、新型コロナウイルスに対する初動対応を誤って被害を拡大させた事をうやむやにし、国際社会からの批判をかわすための手段として、国賓招待を利用しようとしている事は明らかです。

この状況で習近平国家主席を国賓招待すれば、天皇陛下によるご接遇や、天皇陛下のご訪中の道を開くことになり、かつて中国が丸腰の自国民を虐殺した「天安門事件」において、西側諸国による経済制裁の解除に日本が道を開いた過ちを繰り返すことになるだけです。今回も世界に対して「日本は中国共産党による人権弾圧や、周辺国への軍事的威嚇を黙認する」という間違ったメッセージを送ることになりかねません。

新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけとして、中国頼みの国家戦略が抱えるリスクが明るみにでている今、日本は親中的な外交・経済政策を転換し、米国や台湾など「自由、民主、信仰」の価値観に基づく国家との連携を強め、世界に「自由からの繁栄」を広げる役割を担うべきだと考えます。

よって私たちは、安倍総理大臣に次のように要望いたします。

【要望事項】

一、習近平国家主席の国賓待遇、並びに日本への招待を直ちに取り止めること。

一、新型コロナウイルスの発生源となった武漢市に対して、国際機関による調査を要請すること。

一、日本企業が中国経済の悪化の影響を受けないよう、減税などの施策を講じること。

【関連サイト】

幸福実現党 公式HP

https://info.hr-party.jp/2020/10650/

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