中国政府系のネットニュースサイト「チャイナネット」は、東日本大震災後の日本政府の危機対応能力について分析。中国政府の見方も反映しており興味深い。
「日本の軍政界の戦略家は堂々とした気質に欠ける」「目先のことばかりで、大局を見据えることがなく、政策を決定するときには考えすぎて機を逃す」
「自衛隊は日本社会で必ずしも優位な立場にない。自衛隊には軍法もなく、戦闘逃避も犯罪にはならない。社会はふだん自衛隊をそれほど認めていないのに、災害の時には大きな期待がかけられる」
急ピッチで軍拡を進める中国らしく、論評が「軍」を中心になされているのはある程度割り引く必要はあるが、日本社会の中で自衛隊が軽く扱われていることがよく表われている。
吉田茂首相は第1回目の防衛大卒業式でこう訓示した。「君たちは、自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり歓迎されることなく自衛隊を終わるかもしれない。ご苦労なことだと思う。しかし、自衛隊が国民から歓迎され、ちやほやされる事態とは外国から攻撃されて国家存亡のときとか、災害派遣のときとか、国民が困窮し国家が混乱に直面しているときだけなのだ。言葉をかえれば、君たちが『日陰者』であるときの方が、国民や日本は幸せなのだ。耐えてもらいたい」
戦争や災害が起こらなくても、自衛隊の存在自体が国を守っている。もう日陰者扱いをやめ、防衛軍として正式に認める時が来ている。(織)
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