内閣府で要望書を提出する幸福実現党の七海氏(左)と壹岐氏(中央)。
幸福実現党は6月18日、安倍晋三首相に対して「日露平和条約の早期締結を求める要望書」と「香港政府の『逃亡犯条例』改正案に関する要望書」を提出した。
この日、東京・内閣府を訪れたのは、同党広報本部長の七海ひろこ氏、同じく神奈川県本部統括支部長の壹岐愛子氏ら。
それぞれの要望書の主旨は、以下の通り。
「日露平和条約の早期締結を求める要望書」
プーチン大統領が無条件で日露平和条約を締結することを提案するも、日本政府は領土問題の解決を基本方針とするため、条約締結を決断できないでいる。そのためプーチン大統領は、日露平和条約締結が「困難」との見通しを示している。
しかし中国の覇権主義を抑えるためには、日米同盟の強化とともに、安全保障・経済両面でロシアとの連携を強める必要がある。
北方四島は日本固有の領土であるが、領土問題をいったん棚上げしてでも、まずは日露平和条約を締結すべき。
親日派のプーチン氏が大統領を務めている今が、日露平和条約締結のラストチャンス。
幸福実現党は、早急に日露平和条約を締結することを日本政府に求める。
「香港政府の『逃亡犯条例』改正案に関する要望書」
香港では「逃亡犯条例」改正案の撤回などを求めるデモが行われている。香港政府は、今回の条例改正案は殺人など重大犯罪が対象になるとしているが、香港内の民主活動家が、別の刑事事件での摘発をきっかけとして本土に連行されることも危惧されている。
香港は1997年から50年間「一国二制度」の維持を約束されていたが、ここ数年は中国による圧力が強まっている。今回の条例改正が実現すれば、「一国二制度」は事実上崩壊するとも懸念されている。
日本政府は、米国、英国などと連携し、香港の自由を守るべく国際世論の形成に尽力し、中国の覇権主義を抑止するという立場を明確にして、「中国の香港化」を促進すべき。
幸福実現党は日本政府に対して、「逃亡犯条例」改正案を撤回するよう香港政府に求めること、「一国二制度」を誠実に履行するよう中国政府に求めることを要望する。
今回提出された2つの要望書の共通点は、中国の覇権拡大の抑止を目的としていることである。「自由・民主・信仰」を守るために、日本は言うべきことを言い、決断する国になるべきだ。
【関連サイト】
幸福実現党 公式HP
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