沖縄県の米軍基地である嘉手納基地。画像はShutterstock.com。
《本記事のポイント》
- 辺野古基地反対で当選した屋良朝博氏は、過去に米軍向け賃貸で稼いでいた?
- 基地反対を唱えれば唱えるほど、地方自治体に補助金が落ちている
- 沖縄の補助金は、対馬より7倍多い
ネットでは噂として流れていたが、週刊誌が報じたことで、一気にニュースとして拡散している。
そのニュースとは、4月21日に投開票された衆院沖縄3区補選で、辺野古基地移設問題に反対を訴えて当選した、国民民主党の衆議院議員・屋良朝博氏の疑惑のことだ。
それを報じた5月28日号の週刊誌『FLASH』によると、屋良氏は、米軍基地反対を主張する一方で、米軍向けの賃貸住宅を経営していたというのだ。
屋良氏はもともと、沖縄の県紙「沖縄タイムス」に入社し、論説委員や社会部長などを歴任。ジャーナリストとして基地反対を主張し、2012年からはフリージャーナリストに転身して活動していた。その一方で、10年から15年の間、北谷町にある3階建ての賃貸住宅を経営し、米兵を入居させていたという。
この疑惑について、屋良氏の事務所はコメントを控えたが、自身の言動の整合性について、説明責任を果たすべきであろう。
沖縄の補助金は、対馬より7倍多い
基地問題は、「地元負担の軽減」がクローズアップされがちだ。しかしその裏では、基地問題を利用して、日本政府をゆすり、利益を得ようとする勢力がいるのが実情だ。大川隆法・幸福の科学総裁は4月に行った法話「信仰を護る強さ」の中で、こう苦言を呈した。
「(米軍基地) 反対運動をやると、地方自治体に対する交付税が増えます。そこにお金を出している国の赤字は増えるんですが、それが狙いで反対する政治家がいっぱい出てくるんです。だから、額面どおりに (反対運動の主張を) 受け止めてはいけません 」
実際に基地問題は、沖縄県に支給される補助金とリンクしている。
例えば、沖縄と同じく、安全保障上で重要な地域である長崎県対馬市の人口は3万人で、国境離島新法に基づいて支給された補助金は9億円である。対する沖縄県は人口142万人で、沖縄振興予算として総額3000億円が投入されている。
これを人口で比較すれば、沖縄の補助金は対馬より7倍多くなる。つまり沖縄は、他の離島に比べて、圧倒的に優遇されているのが実態だ。
もし沖縄の民意が、基地問題に反対であるならば、政府からの優遇措置が削減・廃止されることを覚悟しなければならないだろう。その優遇措置の原資もまた、国民の血税であるからだ。
(山本慧)
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