《本記事のポイント》
- 安倍政権は、2027年までにキャッシュレス決済の比率4割を目指す
- 「電磁パルス攻撃」によって、国民のお金が一瞬で消える!?
- 政府は、国民の財産を守る対策を
安倍晋三首相は、2019年10月に予定する消費増税への経済対策として、クレジットカードや電子マネー、QRコードなどを使ってキャッシュレス決済した際、5%のポイント還元を行う見通しだ。
実施期間は、2020年東京五輪・パラリンピックまでの9カ月間を想定。2%の増税幅を超える負担軽減によって、増税に対する国民の不満を解消する狙いだ。
こうした動きの背景には、キャッシュレス化を進めたい政府の思惑がある。
政府は、2027年までにキャッシュレス決済比率を4割まで引き上げることを目指し、環境整備を急いでいる。すでに銀行はATMを減らし、コンビニエンスストアや外食産業は、キャッシュレスの対応に乗り出している。
エストニアはサイバー攻撃で大混乱
キャッシュレス経済は、個人間での送金の手間を省いたり、利用履歴によって家計を管理できたりするなど、便利な面もある。しかし、サイバー攻撃への対策を置き去りにして、キャッシュレス経済を進めるのは極めて危険だ。
例えば、エストニアは2007年に、隣国のロシアから大規模なサイバー攻撃を受けている。銀行や通信、政府機関、報道機関などがDDoS攻撃(大量のデータを送り付けるなどのサイバー攻撃)を受け、社会は大混乱となった。エストニアは国を挙げてIT化を進めた国だったが、サイバーセキュリティが十分ではなかったのだ。
「電磁パルス攻撃」という核攻撃
さらに今後、「電磁パルス攻撃」が起きる可能性も指摘されている。電磁パルス攻撃とは、高度30~400キロの上空で核を爆発させ、強力な電磁波によって電子網を破壊するというもの。
中国はすでに、電磁パルス攻撃に特化した核弾頭を製造中だ。中国軍機関紙によると、共産党政府は、電磁パルス攻撃による戦争を「第六世代戦争」「非接触戦争」「電子戦」と呼び、開発を進めているという。
北朝鮮もまた、日本と韓国を対象にした「復讐と統一のための計画」として、電磁パルス攻撃を画策中だと言われている。
自分のお金は自分で守る
キャッシュレス経済が普及すれば、中国や北朝鮮の電磁パルス攻撃で国民の財産が一瞬にして消失し、大不況に突入し、社会は大混乱に陥るだろう。
日本は、そうした危機的状況にさらされているにもかかわらず、対策についてはほぼ手つかずの状態だ。政府がキャッシュレス化を進めたいのであれば、国民の財産を守る対策も行うべきであろう。
ただ、「日本はキャッシュレス化後進国」と指摘されているが、その反面として、日本紙幣への信頼が高いと見ることもできる。日本の偽札発生率を1とすると、USドルは638、ポンドは1619に上る。キャッシュレス化が進まないことを嘆くより、日本が積み上げてきた「現金に対する信頼の高さ」を評価すべきではないか。
中国や北朝鮮の脅威の高まりを見ても、信用に基づいた貨幣経済を大切にした方がよいだろう。
(塩澤沙智)
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