2018年11月号記事
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熊本紀行
数千年の時空を超えて
謎に包まれたパワースポットに迫る
阿蘇をはじめ豊かな自然に恵まれた熊本。
2年半前の震災から復興しつつある同地のパワースポットを巡った。
(文 山下格史 / 写真 渡辺正裕)
熊本空港から車で約1時間。熊本県南小国町の「押戸石の丘巨石群」を訪れると、平日にもかかわらず駐車場には県外ナンバーの車が並んでいた。
「昔から『鬼のお手玉』と呼ばれ、地元では紙芝居にもなって親しまれてきました」
地元の主婦によると、約10年前からパワースポットとして注目され、2015年公開の映画「進撃の巨人」のロケ地になってさらに観光客が増えたという。
丘の頂上からは阿蘇の大自然の絶景を360度見渡せる。押戸石に方位磁石を近づけると、針がぐるっと回り正常な方位を示さない。他にも、石に刻まれたペトログラフは、「メソポタミア文明で使われていたシュメール文字」とされる不思議な場所だ。
同文明は6千年前に現在のイラン付近で生まれた。ペトログラフが本物だとすれば、なぜこの地にそうした石が存在するのか。謎は深まるばかりだ。
押戸石の丘
熊本県南小国町中原511。神事に使ったとされる祭壇石、日時計と言われるはさみ石など9組の列石が並ぶ。「NPO法人押戸石の丘」が管理する。営業時間は9時から17時。入場料は200円(小中学生は半額)。入口で方位磁石を借りられる。
「日本が潰れると世界が損をする、
という国にしなければいけない」
押戸石の丘から阿蘇山をはさんだ南側に、もう一つ有名なパワースポットがある。熊本県山都町の「幣立神宮」だ。
1万5千年の歴史を持つ日本最古の神社。「隠れ宮」として歴代の宮司がひっそりと守ってきた。1994年、それまで神官だけで行っていた「五色神祭」に一般参列を認めたことを機に注目され、現在は熊本のパワースポットの筆頭に挙げられる。
春木伸哉宮司はこう語る。
「五色神祭の『五色』は、地球の人種・民族の祖神を肌の色で表したものです。五大陸の意味もあり、黒がアフリカ、白がヨーロッパ、赤がアメリカ、青がオーストラリアで、黄色がユーラシアを代表する日本。
五色の神面を祀ることで、神代を共に生きた原点に返り、世界の平和と人々の安寧を願う気持ちを霊的な伝統として次世代に伝え、世界に広める。そんな思いが込められています」
幣立神宮
熊本県山都町大野698。熊本空港から車で約1時間。祭神は、神漏岐命、神漏美命、大宇宙大和神、天御中主大神、天照大御神など。武内宿禰が神功皇后と三韓征伐に向かう途中、幣立で過ごした記録が『竹内文書』だ、という伝承がある。五色神面やペトログラフ、石版は非公開。
「神道は世界宗教性を持つ」
幣立には、シュメール文字が刻まれたペトログラフがあり、神代(阿比留)文字が彫られた石板にはこう記されている。
「宇宙神、日の玉に移ってこの地に下りて、強大なエネルギーを発した。宇宙神はこの地に芽生えた木の梢に宿り留まった。ここに宮をつくり、宇宙神を祭り、神の元とした」(要約)
宇宙とも関係があるというのだ。
「世界中で肌の色や宗教の違いで争いが広がる今、私たちは『日本が潰れると世界が損をする』と仰ぎ見られる国にしなければいけません。神道はその精神を支えています。一神教と違い対立概念が薄く、仏教と共に、神道は世界宗教性を持つと考えます」(春木宮司)
大自然、シュメール文字、神代、宇宙……。熊本は太古の息吹を感じさせる魅力的なスポットにあふれている。
やつしろ全国花火競技大会
10月20日(土)(荒天の場合は11月10日)
西日本唯一の全国花火競技大会。有名花火師が約1万4000発を打ち上げ予定。昨年は約30万人の観客を動員した。
八代妙見祭
11月22日(木)、23日(金・祝)
八代神社の秋の例大祭。九州三大祭の一つで、ユネスコ無形文化遺産、国の重要無形民俗文化財に指定されている。
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