入学試験をめぐり、東京医科大学が厳しい批判にさらされています。
受託収賄で逮捕された文部科学省の局長の息子が合格できるよう有利な取り扱いがなされていたのみならず、女性受験生や3浪以上の男性受験生の点数を操作するなどして、不利になるように扱っていたことが分かり、受験生や関係者にも衝撃が広がっています。
入試はフェアだと信じて努力してきたのに、性別によって不利に扱われていたとしたら、医師を志す女性は、まったくやりきれない思いでしょう。
これはあからさまな男女差別であり、憲法14条1項の「法の下の平等」に反します。
また、女性というだけで医師になるチャンスが減らされるならば、憲法22条1項の「職業選択の自由」にも反しています。
このような入試のあり方は許されるものではありません。ただ、大学側が言い訳のようにつぶやいた「系列病院の医師不足に対応するため」という点については、検討してみる余地はありそうです。