党大会の初日、演説に臨む習近平氏。写真:新華社/アフロ
2017年12月号記事
ニュースのミカタ 2
国際
2期目の習近平政権発足
北朝鮮の次に来る脅威の「本丸」
「見事なまでにアメリカに挑戦状を叩きつけ、覇権拡大の意志を明確に示した」―。
中国の習近平・総書記(国家主席)が10月の党大会で行った演説について、ある元自衛隊幹部はそう感想を漏らします。
3時間20分という異例の長さの演説の中で習氏は、昨年、仲裁裁判所から「中国の主権はない」と指摘された、南シナ海の軍事基地の建設を自画自賛。思想・言論弾圧を進める香港について、平然と「一国二制度の方針は揺るがない」と語り、中国の領土だと主張する台湾についても、「独立勢力のいかなる形の分裂活動も打ち破る断固たる意志がある」とけん制しています。