《本記事のポイント》

  • 長崎市議会で反対決議を行う動きがある。
  • 後押ししたのは幸福党。議会の反対決議や市長の遺憾の意の表明などを要望。
  • 同団体は韓国人原爆犠牲者慰霊碑の建立にも反対し、計画はストップしている。

長崎市にある端島(通称:軍艦島)を舞台に、朝鮮人が戦時中に過酷な労働を強いられたことを描いた韓国映画「軍艦島」について、長崎市議会が反対決議を実施する方針を進めていることが分かった。

反対決議を後押ししたのは、軍艦島の尊厳を守るよう求める幸福実現党長崎県本部の陳情。同本部副代表である淵脇和孝氏は13日、長崎市議会の参考人招致を受け、「(映画は)嘘で反日感情を増長させ、あわよくば賠償金を請求するような非道な行為に対し、日本国民であり、長崎市民として見過ごすことはできないものです。よって、長崎市議会におかれましては、『軍艦島』の尊厳を貶める韓国政府等の一連の行動への強い遺憾の意を表明すると共に、県や国に対しても、断固たる姿勢を示すことを求めていただきますようお願いするものです」と発言した。

映画の内容には、日本人が朝鮮人を殺したなどの虚偽の歴史が含まれており、元島民からも反論の声が上がっていた。

幸福党、反対決議の実施や市長の遺憾の意の表明などを要望

議会に陳情した淵脇氏(左)。

淵脇氏は、ある委員から「このような形で陳情してくださったことに感謝いたします」と伝えられた。関係者によると、議会では、映画や児童用絵本などを通して、軍艦島の尊厳を貶めている韓国政府や民間団体を念頭にした反対決議を実施する動きが広がっているという。

幸福実現党長崎県本部は、「市議会の韓国の一連の行動への反対決議」「市長からの遺憾の意の表明」「今後、韓国等から少しでも史実を捻じ曲げる行動があった場合には即時に抗議等の適切な対応を実施する」などを要望した。

淵脇氏は本誌の取材に対し、「韓国が長崎や日本全体の誇りを貶めていることを知る県民は少なく、広く知ってもらう必要があります。長崎市としても、真実の歴史を積極的に発信してほしい」と語った。

今後、同党県本部は長崎市に真実の歴史の発信を求めるため、市民の署名を集め、田上富久市長に提出する予定だ。このほか県と市に対して、国民保護法に基づき、住民の保護を目的とする北朝鮮の弾道ミサイルへの対処も求めており、これについても署名の準備を進めている。

同党県本部は2014年、在日本大韓民国民団(民団)が長崎平和公園に「韓国人原爆犠牲者慰霊碑」の建立を計画し、石碑に「強制連行」「強制労働」などの文言を入れることを問題視し、5934筆の反対署名を集め、市議会に陳情した。この動きもあって、現在、建立計画はストップがかかっている。

(山本慧)

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