ネット世代は、インターネットを使いこなして、あらたにフェイス・ブックでデモを呼びかけはじめた。フェイス・ブックで、デモを呼びかけるグループ「ハレド・サイード連帯」を立ち上げたのも、大手グーグル社員(ワエル・ゴネイム氏(30))だ。では、新しいテクノロジーは、革命においてどんな役割を果たすのか。

フォーリン・アフェアーズのウェブサイトに、ジャレット・コーヘン米外交問題評議会サイバーセキュリティ担当非常勤フェローが、チュニジア革命を振り返り、テクノロジーができることとできないことを区別すべきであるとして、以下の点を述べる。以下重要な箇所のみの紹介である。

・まずチュニジアはツイッター革命だったのか、について彼は否定する。「革命を成功させるには、人々が信じるもののためにリスクを引き受けて街頭デモに繰り出す必要がある」。

・テクノロジーが可能にするのは、民衆が自分たちが下した大義を、国の内外の人々が、リツイート、ポスティング、あるいはデジタル画像を拡散することで支援すること。

・また主流派メディアが報じない情報を、人々が市民ジャーナリストとなって、情報発信、拡散の役割を負えること。

・人々の連帯を強化するとともに、政治参加の空間を多くの人に提供できることも見逃せない。エジプトでも既存の野党勢力では物足りない若者たちが、フェイス・ブックに声を上げ始めた。

新たな政治空間の出現は、若者たちの声を着実に反映し、無視できない新たな野党勢力へとなりつつある。ソビエトの崩壊が情報革命だったことを思えば、イスラム圏の民主化にソーシャルメディアが果たす役割を注視していきたい。( HC)

*現在、デイリーニュースクリップは無料でお読み頂けます。ザ・リバティwebの購読者にはニュースクリップをメールでも配信しております。