JR東日本は8日、山手線のホームドア設置を早める考えを示した。

各紙報道によると、ホームでの転落事故が減らないため、2017年度内としていた整備計画を前倒しするという。先月16日に全盲の男性がJR目白駅でホームから転落し、直後に通過した電車に轢かれて死亡した事件も記憶に新しい。

国土交通省の調査では、現在ホームドアの設置を予定しているのは、全国で205ある鉄道事業者のうちJR各社や大手私鉄など、わずか14社にとどまった。

本誌では、ホームドア、あるいはホーム柵のない駅は「欄干のない橋」と同じで、極めて危険な状況であると再三にわたって指摘してきた。しかし、8年前に本誌が取材した時は、「ホーム柵を設置するとホームが狭くなって混雑がひどくなり、ダイヤに乱れが生じる」(JR東日本広報部)などとJR各社は転落防止に向けた対応には消極的だった。それがその後、東急や営団地下鉄などで導入が進んだ一方、JR各社では転落事故が多発し続けたこともあって、ようやく事故防止に本腰を入れることになったようだ。

もっと早く取り組んでいれば、その後の犠牲者の命がいくつ助かったことか。(村)

参考記事 リバティ2003年12月号 http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=151

リバティ2006年2月号 http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=313

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