2016年9月号記事

編集長コラム Monthly Column

日本の金融は、社会主義だった

――世界中にお金を循環させる方法

「アベノミクスを一層加速せよとの力強い信任をいただいた」

安倍晋三首相は7月の参院選勝利の意義をこう語った。

アベノミクスは日銀による金融政策以外、目立った動きはない。日銀がせっせと1万円札を刷って、毎年80兆円分の国債を市場から買い取っている。その買い取り額が来年には日本の国内総生産(GDP)の500兆円を超えようとしている。

大川隆法・幸福の科学総裁は6月の法話「勇気ある決断」で、アベノミクスの限界を指摘した。

「500兆円というのは日本人の経済活動によって生まれている売上です。全売上の合計と、日銀が買い支えている日本国債の金額とが、来年一緒になるのです。これは、どう考えても危険水準に達しているわけです」

日本の経済活動以上に紙幣が刷られるのは異常事態。アベノミクス崩壊のカウントダウンが始まっている。

次ページからのポイント

"血流"が滞る日本経済

金融庁からの「指示待ち」

BIS規制という統制経済

トンデモ技術のための国策銀行を

イノベーションへの「新しい選択」