ニュースの良い悪いは何となく"嗅ぎ分ける"ものの、政治経済の難しい話は苦手な「リバ犬」。そんな彼に「そもそモグラ博士」は、いつも少し"掘った"ニュース解説をしてくれる。今日は何を教えてくれるのか。

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リバ犬: ずっとよく分からなかったんだけど、「天皇陛下」と「首相」ってどっちが国の責任者になるの?

そもそモグラ博士(以下、博士): むむっ。それはなかなか鋭い質問だね。実はそんなに簡単なことじゃないんだ。

首相は「内閣総理大臣」と呼ばれるけど、国政に関する責任を持っていて、法律に基づいて政治を行う行政機関をまとめる内閣のトップだね。さらに日本では「議院内閣制」といって、法律の制定を行う国会と内閣が協力関係にある。首相は国会で多数を占めている政党の後ろ盾があって選ばれているから、「こうしたい」と思った法案はたいてい成立させることができる。その意味で、首相は結構強い権限を持っているんだ。

一方、天皇陛下については、憲法7条で国家に関係する事柄のうち、天皇陛下が行える内容が明確に定められている。その行為ひとつひとつは内閣の助言と承認が必要なんだ。しかも、憲法3条でその責任は内閣が負うと定められているし、「天皇は国政に関する権能を有しない」とも定められている(憲法4条)。このような憲法の条文を読めば、天皇陛下ができることは限定されているし、内閣の承認が必要になるわけだから、首相が責任者に見えるよね。

でもね、こういう見方もあるよ。