中朝首脳部が会談 中国が東アジアの主導権を握ろうとしている

 

北朝鮮の朝鮮人民軍の崔竜海総政治局長が金正恩第1書記の特使として初めて中国を訪問し、22日に北京で王家瑞・全国政治協商会議副主席(中国共産党中央対外連絡部長)と会談した。

 

昨年末からの北朝鮮の核ミサイル問題を牽制するために、中国を含め、国際社会は北朝鮮に制裁を課した。ただ中国は、「北朝鮮を中国のいいなりにする」ために制裁を発動している面もある可能性がある、と23日付産経新聞は報じている。

 

実際に、北朝鮮の核ミサイル問題と時を同じくして、中国の北朝鮮に対する態度は明らかに変化している。例えば、3月に習近平氏が中国国家主席に就任した際、中国外務省は北朝鮮の金正恩第1書記の祝電を4番目に伝えた。中国は長年北朝鮮からの祝電を1番目に伝えていたために、祝電の取り扱いにおける北朝鮮の格下げで中国が北朝鮮に対する不満を表しているとも言える。

 

そう考えると、今回の北朝鮮高官の訪中は、中国にとっては「北朝鮮が中国に頭を下げに来た」とも受け取れるだろう。

 

さらに、中国がこのタイミングで北朝鮮高官の訪中を受け入れた背景には、中国が北朝鮮に対して影響力を持っていることを示すことで、「北朝鮮問題は中国なしでは解決できない」との外交カードを作ろうとしている可能性もある。

 

実際に習近平国家主席は訪米しオバマ大統領と6月7、8日に会談し、韓国の朴槿恵大統領は6月下旬に中国を訪問する予定だ。韓国の大統領は日本を訪問してから中国を訪問するのが通例だったが、朴大統領は今回、日本を訪問せずに中国を先に訪問するようだ。

 

また、中国の李克強首相は就任後初の外遊で、20日にインド、22日にパキスタンを訪問した。インドでは、今まで中印はカシミール地方で対立していたが、中国が融和的な態度を見せた。パキスタンでは、グワダル港のインフラ支援やパキスタンの中国の全地球測位システム(GPS)使用、パキスタン国境警備への中国軍支援など、中国の軍事的な影響力拡大につながる可能性のある合意をしている。

 

今まで北朝鮮に対して援助を行い、自身も東アジアにおいて軍事プレゼンスを増している中国が主導して北朝鮮の核問題の対処にあたることは、飛躍的に中国の発言力を増大させる可能性がある。日本もこの事実を受け止め、自分の国を守るため、そして東アジアの真の平和に貢献するために、責任ある行動をとる必要がある。(飯)

 

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