日米首脳会談 安倍首相が日米関係復活を強調

 

安倍晋三首相は現地時間22日、米ワシントンでオバマ大統領と会談した。懸案になっていた環太平洋経済連携協定(TPP)の問題では、関税の全面撤廃を交渉参加の条件にしないという合意を取り付け、交渉参加に向けて一歩前進した。

 

今回の会談では目立った政策転換の協議などはなかったが、民主党政権で冷え込んだ日米関係の改善を印象付けるものとなった。首相は記者会見で、「日米同盟の信頼、強い絆は完全に復活したと自信をもって宣言したい」と胸を張った。

 

歴史問題などで安全運転を続けている安倍首相が、自身の外交政策の原則を明らかにした意義もある。首脳会談後にはシンクタンクで「Japan is Back(首相官邸によれば「日本は戻ってきました」の意)」と題する講演を行った安倍首相は、日本が航行の自由など「世界の公共財の守護者(a guardian of global commons)」になると述べるとともに、アメリカや韓国、オーストラリアなどの民主主義国と協調していく姿勢を示した。

 

民主主義という共通の価値観を基に外交を行うという理念は、独裁国家・中国の覇権主義への対処でもある。尖閣問題について講演で安倍首相は、「日米同盟の力強さを、どの国も疑うべきではない」と述べ、軍事的な挑発の度を深める中国を牽制した。

 

オバマ大統領も記者団に対して、「日米同盟は地域の安全保障の中心的な土台だ。太平洋での我々の活動にとってもそうだ」と述べているが、ここのところ気になるのは、東アジアの情勢にオバマ政権がどれだけ関心を持っているかだ。ケリー国務長官は20日に就任後初の外交演説を行ったが、自由貿易などの論点に終始し、中国の軍拡問題など重要な政策課題には言及しなかった。

 

今回の会談も当初は1月末の予定で調整されていたが、アメリカが延期を申し入れた。表向きは日程上の都合だが、中韓や欧米の一部メディアが安倍首相に「右翼」のレッテルを貼っていることから、米政府が警戒したのではないかと言われる。また日本側は両首脳による共同記者会見を打診したが、安倍氏が尖閣問題などで踏み込んだ発言をするのを恐れたアメリカ側が、これを断ったという情報もある。

 

力強い日米同盟の絆が、地域の安全保障にとって不可欠なのは言うまでもない。しかし安倍首相は、中国や北朝鮮の軍事的脅威に対し、アメリカ頼みを超えた自衛の策を考えなければならない。「アメリカについていきます」では、アメリカ側は「日本は後ろにいるよ(Japan is back)」と言うだけだろう。

 

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