公開対談抜粋レポート

「『人間グーグルとの対話』―日本を指南する―」

黒川白雲 幸福実現党政調会長 × 大川隆法 幸福実現党名誉総裁

2012年9月11日収録

衆院解散が噂され、橋下徹大阪市長率いる「維新の会」の動向に注目が集まる中、大川隆法・幸福実現党名誉総裁が黒川白雲・同党政調会長と、昨今の政治情勢について語った。首都・東京の大改造から尖閣諸島防衛、維新の会ブームの行方、教育の未来、マスコミ権力の倫理的問題まで、日本を見通すための論点が満載の110分。その抜粋レポートをここに掲載する。

(本対談は、全国の幸福の科学支部・拠点・精舎で、どなたでも拝聴いただけます)

黒川白雲(くろかわ・はくうん)

幸福実現党政務調査会長。1966年、兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、東京都庁勤務を経て、宗教法人幸福の科学に入局。常務理事等を歴任し、2009年の立党時より現職。

「人間グーグル」か「人間都庁」か

大川隆法党名誉総裁 (以下、 総裁 ) 今日は「人間グーグル」と称した方なんですが、(黒川さんは)検索をかけると、要点だけを言ってくれればいいのに、無限に情報が出て来るタイプの方です(会場笑)。「人間都庁」と言ってもいいんですけど、一人で役所が出来上がってしまう方なんですね。ただ、なんだかここを通すと話が難しくなるという傾向があるような気がします。

黒川白雲党政調会長 (以下、 黒川 ) 先生がおっしゃるように、確かに私は論文を書くにしても、まず検索して、本を集めて、そこから集約していくというほうで……。

総裁 「宗教ならもうちょっとボーッとしてろ」とマスコミは言いたいところなんでしょう。マスコミは緻密に情報を集めて、「この情報に基づけばこうだ」と細かく攻撃してくるのに、こちらは「人間グーグル」がいるから、宗教政党の割には細かい撃ち込みが返ってくるので、卓球みたいな感じなんだよね。

都市計画次第で首都圏に一大商圏が生まれる

総裁 この前、夏休みが終わったから子供が減ったと思って、やっと東京スカイツリーに上がってきたんですよ。それで見渡してみて、関東平野はやっぱり広いなと思いました。これだけの都市圏を持ってるところは、世界にないね。でも建物があってもみんな低いから、まだまだいくらでも開発の余地はあるね。

黒川 私も都市計画をやりたいということで都庁に入ったのですが、東京の建物の平均が2.5階で、ニューヨークは15階、パリが6階だということです。

総裁 そのへんのショックはあるよね。東京タワーの下のほうは、お土産物以外は大したものはなかったと思うんだけど、スカイツリーのほうは、そうとうショッピングモールが充実してるので、やっぱり東京もまだまだ人寄せの名所をつくれるということです。今、池袋、新宿、渋谷に重点があるけども、下町のほうに大きなショッピングセンターができたということは、大きな商圏ができることを意味してると思いますね。東京都自体は、都市計画がしっかりすれば発展する可能性はもっとあるし、首都圏全体も開発できます。

軍事力は外交を担保するもの

黒川 我々としては、尖閣諸島に構造物をつくるなり、上陸許可すべきと考えてるんですけども、野田首相は国有化した上で、構造物をつくらないと言っていますので、裏で何か中国と密約してるのでしょう。

総裁 いざというときのために応戦する準備はしておかないと、意見は言えないですよ。基本的には外交でやるべきだけど、軍事力というのは行使して初めて力があるんじゃなくて、外交の担保の部分だからね。「もしお宅が上陸してきて実効支配する気なら、うちはこうやって排除します」という裏付けがあれば、外交で話し合いができるんですが、何も打つ手がないとなったら話もできないんですよね。

少し乱暴じゃなきゃいけない。やっぱり外交のなかには一部はブラフが必要なので、「(漁船が)何百隻来たって、全部沈めます。1隻残らず沈めます」くらい、言っときゃいいのよ。そうしたら、そうとうの覚悟がなければ来れませんからね。

橋下維新は「マンガ」のノリでしかない

黒川 大阪維新の会の「維新八策」を見ると、源流は幸福実現党の政策にあることが透けて見えます。

総裁 現実問題としては、(橋下徹氏は)大阪市長をやりながら、大阪都構想を実現しなきゃいけないという責任がある。この前、府知事を辞めて立候補して、市長に当選したばっかりなのに、国政に出れるのか。出れない立場でありながら、国政を牛耳るなんていうことは、あっていいのかと。だからここが踏み絵を最後には迫られるところで、結構ウィークポイントなんですよ。

黒川 (維新の会は)大阪市長が党首で、大阪府知事が幹事長なんですね。それで政調会長が大阪府議会の議長なんです。橋下さんも、「国会に出たらスピーディにトップダウン型の判断をしていく」と言ってるんですけれども、国会議員でない人たちが国政を判断していくことが、統治機構上、許されるのかという問題が出てきます。

総裁 テレビに出て漫才風にギャグしながら法律相談所をやっていたから、すぐに思いつきでパクッと食いつくんだね。全体的にはマンガになってますね。最後はどんな終わり方するか、まあ見物だね。

未来産業づくりから逆算して教育論を立てよ

黒川 教育については、公立学校も生徒一人あたり年間100万円前後の税金がかかっているんですね。それに見合った成果が出ているのか、ここをしっかり見ていかないといけないと思います。

総裁 あなたの場合、早稲田から都庁に首席で受かったそうだけど、言いにくいけど東京大学の卒業生の場合、卒業してから仕事ができないんですよね。仕事に役立つような学問を教えない傾向が長らく続いていて、「アカデミズムっていうのは役に立たないことなんだ」という理解をしているんです。

先生の学説を忠実に書けばいい成績が採れるから、点数で奴隷化されて、いろいろ行き先が決まるみたいなのが長らく続いたけど、そうしたエスカレーター型の人生モデルは、90年ぐらいを境としてこの20年で崩壊してる。それで迷いが起きてるんだと思うんです。

だからリーダーが不在になっている理由は、「何をもって測ればいいか」が分からなくなってて、新興企業みたいなものがみんないかがわしく見えるんでしょうね。将来性が評価できないのです。これは、教育で将来性のある人間をどうつくっていくか、一本筋を通さないといけないと思う。逆算して、未来産業のつくり方から遡って教育論をつくることが大事ですね。それができれば、無駄な投資にならない子供の教育ができます。

それと、頭がよくなるにつれて、細部のほうにこだわりすぎる傾向が出る人が多くなる。でも幹のところ、要点を押さえる教育というのは大切ですね。例えば経営者は、問題が山積みになってるから、全部なんかやれない。その中で「何に取り組み、何を捨てるか」というのを繰り返し、日夜やってるんです。この辺を教育課程で学んだだけの先生では教え切れてないし、無理かもしれないので、社会人の経験ある人に教員免状を与えてもいいんじゃないかなと思うんですよ。

「言論による殺人」を行うマスコミ権力

総裁 マスコミでもいじめは横行してるし、松下金融大臣も首つり自殺しました。これも「週刊新潮」の記事を怖れて自殺したんでしょう? 大臣ってこんな弱いのかなと思って、ちょっと情けないけど、個人は口で反論するしかないというのはつらい。

週刊誌というのは、殺人やっても罪に問われないんだよね。「言論による殺人」だよね。発売前に大臣を殺す力があるというのは、権力になかなか驕るだけのことあるね。やっぱりこれは、悪魔も取り憑きたくなるだろうね。

でもこの感じは90年代半ばによく似てる。バブルを崩壊させるためにマスコミは頑張ったけど、結果はマスコミの経営危機が来たんですよ。それで、週刊誌たちが袋とじのヘアヌードとか始めて、幸福の科学も反対運動をやりましたけどね。今も似たようなことをいろいろな週刊誌がやり始めてるけど、かなりの経営危機が来ているんだと思う。経営危機になると、スクープを連発しないと週刊誌は生きていけなくなるので、とにかく灰色ゾーンをどんどん増やして行き始めるので、これに対しての倫理的チェックは要ると思いますね。

撃って、撃って、撃ちまくれ

黒川 根本に必要な宗教的精神とか正義をしっかりと打ち出していくことを、貫いていきたいと思います。

総裁 新しい意見をどんどんと提言しないと駄目だと思いますよ。弾は撃って撃って、それでもそんな簡単に命中して相手は落ちませんので。(ゼロ戦の名手で撃墜王の坂井三郎は、改造グラマンが)200発撃っても落ちないので、止めを刺すところまで弾を撃ち込んだという。そういうふうに、一発撃って当たらなくても、止めを刺すまで撃たないといけない。撃つのを止めて沈黙したら負けだと思いますよ。

黒川 敵も唯物論勢力という大きな相手ですので、文明を変える思いで、もう撃って撃って撃ちまくりたいと思います。

※詳しくは、「『人間グーグルとの対話』―日本を指南する―」を御覧ください。幸福の科学の全国の支部・拠点・精舎で公開中です。

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