新型コロナウィルスが世界中の経済活動を止めている。日本では、2019年の消費税率上げのダメージを、東京五輪で打ち消すことが期待されていた。しかし、延期というまさかの展開を前に、株式市場も大荒れだ。

新型コロナウィルスは、日本経済にとって災いでしかないのだろうか……。

特集「コロナで懲りた 工場よ、中国から戻ってこい!」

『ザ・リバティ5月号』

『ザ・リバティ5月号』

幸福の科学出版

いや。日本には「災い転じて福となす」という言葉がある。コロナ・ショックを日本経済の「構造的な立て直し」に転じ、不況を打ち消す術はある。

今回、中国依存のサプライチェーンが崩壊した。このことをきっかけに、日本企業の生産拠点を一斉に国内回帰させれば、各地で建設需要が見込める。長い目で見ても、産業空洞化の流れを逆転させられる。

3月30日に全国の書店で発売されるザ・リバティ5月号の特集では、そのための方法を探った。タイトルは「コロナで懲りた 工場よ、中国から戻ってこい!~日本復活の切り札~」。

国内回帰の"先輩国"に現地取材

空理空論にならないように、ここ数年で、同じことをやってのけ、見事成功させている国を現地取材している。アメリカと台湾だ。

アメリカは現在、コロナ騒動で経済に大ダメージを受けているが、2019年、無数の工場が国内に戻り、人々の給与が急上昇していた。これがなければ、コロナによる経済ショックも、今よりけた違いに大きかったに違いない。

今回、記者がワシントンにまで赴き、トランプ政権の通商政策の参謀であり、米フォックスニュースのコメンテーターとして有名なゴードン・チャン氏に、国内回帰の勘所を聞いている。

そして台湾である。この国は「経済的に中国に依存しているため、中国との距離を取ろうにも取れない」というジレンマがあった。しかし蔡英文政権は、中国に進出した台湾企業を一斉に国内回帰させることに成功した。その結果、米中貿易戦争の激しい逆風の中、台湾の国内総生産(GDP)は3%以上も成長した。

今回、台湾にも記者が向かい、蔡英文政権の特別顧問であり経済ブレーンの蕭新煌氏にも

取材した。企業の国内回帰を促すために、かゆいところに手が届く政策のヒントを聞いた。

撤退迷う経営者の方へ……製造2025は泥船です!

そうはいっても、中国に進出しているメーカーには、心残りがあるだろう。同国は「中国製造2025」という"魅力的"な構想を打ち出している。「最新技術の萌芽と、無限に伸びしろがあるかもしれない市場」を見切ることは、簡単な判断ではないようにも見える。

しかし本特集では、「製造2025は泥船である」と結論づけている。それがなぜかは……本誌をご覧いただきたい。

「国内回帰」は「チャイナリスク忌避」である以上に、「成長戦略」そのものになる。これは、遅かれ早かれ、"避けられない未来"になるはずだ。本誌を、政策提言以上に、未来予測の材料として、活用いただければ幸いだ。

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