2019年6月号記事

Public-Private Partnership

PPP America ルポ

PPP先進国アメリカから学ぶ

「役所仕事」を4倍早くする

アメリカでは官民連携(PPP)の活用で国のインフラを再構築している。
その成功事例を取材した。

(編集部 長華子)

Case 1 Highway

ポール・ランプレイ

米フロリダ州交通局
I-595のプロジェクトマネージャー

case1 州間高速道路I-595

「当初、20年かかると見られていた州間高速道路の改修工事を、5年以内に済ませることができました」

記者が訪ねた米フロリダ州交通局の役人ポール・ランプレイ氏はこう語る。交通局に勤務して29年になるベテランだ。

ランプレイ氏が手掛けた州間高速道路I-595は現在、1日約18万台が通行する。しかし2034年には、約30万台の通行量が見込まれるため、レーンの拡張が必要となった。そのための工事を、公共事業としては異例のスピードで実現したのだ。

日本でも「この道路はいつ全線開通するのだろう」といった不満を感じることが多いが、実にうらやましい。