中国で急増する臓器移植 その臓器は“無実の囚人”から摘出されている

中国で急増する臓器移植 その臓器は“無実の囚人”から摘出されている

「中国における臓器移植を考える会(SMG)」発足の記者会見の様子。左から、デービッド・キルガー氏、ジェイコブ・ラヴィ氏、デービッド・マタス氏。

 

《本記事のポイント》

  • 「中国における臓器移植を考える会(SMG)」が発足し、記者会見が行われた
  •  中国では、年間6~10万件の臓器移植が行われており、臓器提供者は法輪功学習者
  •  日本政府や医療関係者も、この問題に向き合うべき

 

中国では、年間10万件もの臓器移植が行われており、その臓器提供者は、「何の罪もない」生きた人々である――。そんな衝撃的な事実が明らかにされた。

 

10年にわたって、中国での臓器売買問題を調査してきたデービッド・マタス氏(カナダの国際人権弁護士)、デービッド・キルガー氏(カナダの元国務大臣、弁護士)、ジェイコブ・ラヴィ氏(イスラエルの心臓移植医)は24日、外国人記者クラブにて、前日に発足した「中国における臓器移植を考える会(SMG)」(加瀬英明氏代表)の記者会見を行った。

 

記者会見では、20分ほどの「メディカル・ジェノサイド:中国の臓器移植産業の隠れた大量虐殺」の映像を流しながら、3人が解説を加えた(映像はSMGホームページで無料公開されているので、興味のある方はぜひご覧いただきたい)。

 

「メディカル・ジェノサイド」の上映の様子。

 

 

年間10万件もの臓器移植

映像では、マタス氏とキルガー氏、そして英ロンドン在住のジャーナリストであるイーサン・ガットマン氏が、10年に及ぶ調査の結論として、2016年6月に『Bloody Harvest/ The Slauter:最終報告書』を発表したことを紹介。

 

それによると、中国国内に169軒もの移植認定病院があることから計算して、中国での臓器移植は年間6~10万件行われているという。中国政府の公式発表では、臓器移植の年間件数は1万件とされており、大きく異なる。

 

なぜ、これほど多くの臓器移植が行えるのか。それは、何の罪もない法輪功の学習者たちから、臓器が摘出されているからだ。ウイグル人やチベット人、中国家庭教会の人々からも、臓器が摘出されているという。

 

デービッド・キルガー氏

キルガー氏は、記者会見でこう語った。

 

「たとえ臓器移植の件数が年間5万件だったとしても、1日に165人が殺されていることになります。臓器提供者の多くは、"無実の囚人"である法輪功の学習者です。法輪功の学習者は、強制収容所で1日16時間働かされた上、臓器検査を受けさせられます。臓器を移植できる状態か、調べるためです」

 

 

中国の臓器移植は「オンデマンド殺人」

中国では1999年以降、臓器移植産業が急激に成長した。中国共産党による法輪功弾圧が強化された時期と一致しているが、これは偶然ではない。

 

1999年、法輪功学習者1万人が政府に対して無言の抗議行動を行った。これに脅威を感じた中国共産党は2000年以降、彼らに対する弾圧を強化する。中国全域で多くの法輪功学習者が拘束され、強制収容所に入れられたのだ。

 

そして中国当局は、急増する臓器の需要に応えるために、"無実の囚人"たちを殺し、臓器を摘出していった。もちろん、本人の同意はなく、である。

 

アメリカなどでは、臓器移植を受けるには2~3年待つのは当たり前だが、中国では1~2週間、早い場合は数時間で臓器移植が受けられる。その背景には、「法輪功学習者たちからいつでも臓器提供ができる」という事情がある。

 

ジェイコブ・ラヴィ氏

ラヴィ氏は記者会見で次のように述べた。

 

「人がいつ死ぬのかは分かりませんから、事前に臓器移植の計画を立てることはできないはずです。しかし、中国では1~2週間で臓器移植ができることになっています。その理由は、収容所の囚人に死を宣言したその日に、臓器を取れるからです。2週間後に中国に行けば心臓手術を受けられると言われて、中国に行った患者もいました」

 

デービッド・マタス氏

マタス氏はこう指摘した。

 

「中国では、健康状態や血液型などを調べ、臓器を摘出する人のリストをつくっています。"臓器を提供する側"が待っている状態なのです。これは需要のために人を殺す、"オンデマンド殺人"です。これには国家的な関与があり、5カ年計画もあります。しかも、脳死マシンまで開発して、人工的に脳死状態をつくり出しているのです」

 

 

中国での違法な臓器移植をやめさせるために

2000年以来、中国では計100万件以上の臓器移植が行われた可能性がある。そして、この恐ろしい"臓器狩り"は、現在も続いている。

 

ラヴィ氏は、日本人の患者も中国で臓器移植を受けていると指摘する。

 

「これまでに少なくとも66人の日本人が中国で移植を受けたようです。海外で臓器移植の手術を受けても、日本の保険会社から還付があるからです」

 

そしてラヴィ氏は「イスラエルでは、2008年に臓器移植法が成立し、イスラエルの指針に反する国で臓器移植を受けた場合、保険会社は医療費を還付しなくなりました。その結果、イスラエルから中国へ渡航して移植する人はゼロになったのです。日本でもこうした法律をつくるべきです」と語る。

 

イスラエル以外にも、スペインやイタリア、台湾でも、臓器の違法売買に関わった者を罰する法律が成立している。アメリカでも2016年、中国での臓器移植の認識を高め、法輪功学習者らを釈放するよう求める決議案が満場一致で可決した。

 

キルガー氏は、「日本はリーダーシップを持って、この問題に取り組んでほしい」と述べる。

 

臓器移植とはいえ、中国がしていることはヒトラーやスターリンが行ってきた大虐殺(ホロコースト)と、本質的には同じだ。日本人が、こうした国家的な大犯罪に加担することはあってはならない。

 

日本政府は、違法な臓器移植のために日本人が中国に渡航することを制限し、保険会社に医療費の還付をやめさせるべきだ。そして、中国に弾圧をやめるよう求める必要がある。また医療関係者も、中国での臓器移植をしないよう患者に働きかけつつ、中国で行われている違法な臓器移植の実態について、多くの人に知らせていくことが重要だ。

(山本泉)

 

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2017年4月3日付本欄 中国の生きたままの臓器摘出 実は、世界中で行われている

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タグ: 中国  臓器移植  囚人  SMG  法輪功  保険  医療費  

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