衆院選を機に政治への関心を持ってもらおうと、学校でも「模擬投票」が実施されている。そうした中、このほど東京都内の公立中学校で行われた公民授業において、ある女子生徒が、幸福実現党に投票したところ、先生から呼び出され、「無効票にした」と伝えられていたことが分かった。

模擬投票は、国や地方公共団体の政治の仕組みを理解し、主権者としての政治参加の意識を高め、民主主義の理解を深めることを狙いとしている。ただ、学内での選挙活動につながる恐れなどから、政治的公平性を担保することを求められている。

「プリントにはないから無効票にした」

授業で配られたプリント。幸福実現党と支持政党なしが書かれていない。

問題の授業は、先生が、8つの政党の政策を示したプリントを配り、各政党党首の演説資料を読み込ませた後、比例投票させるというもの。女子生徒は、プリントには書かれていないが、幸福実現党を支持していることから、同党に投票。すると、先生から「プリントに書かれていないから、無効票にした」と告げられ、注意を受けたという。

女子生徒は、「自分が投票したのに、無効にされて嫌な思いをした」と話す。保護者も、「中学生に、こんな洗脳をしていいんでしょうか?『正しいものは正しい!』と言う子供に圧力をかけるなんて、許せません」と憤った。

幸福実現党は今回の選挙で、政党として5番目に多い候補者76人を全国に擁立している。プリントには書かれていなくても、投票所には掲示されており、投票用紙に書けば有効な1票になる。

中学校の社会科は長らく、自虐史観に基づく歴史教育に注目が集まっていたが、今回発覚したのは、民主主義に反する偏向教育の問題だ。このような教育が行われ続ける限り、学校への不信感が払しょくされることはないだろう。

(山本慧)

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