《記事のポイント》

  • 幸福党の菅さとみ氏が繰り上げ当選
  • 増加する発達障害者、遅れる教育支援
  • 菅氏は発達障害への偏見を取り除きたいと語る

大分県佐伯市議がこのほど死去したのに伴い、幸福実現党の菅さとみ氏が繰り上げ当選した。幸福実現党所属の地方議員は全国で13人目となる。

菅さとみ氏は、1967年佐伯市生まれ。臼杵(うすき)商業高等学校を卒業後、神戸の大手化粧品会社に勤務した。その後、佐伯市に戻り、3人の子供を育てながら仕事に励んでいた。

市議選では、「佐伯市民に寄り添う女性の風を!」をキャッチコピーに、地域活性化と教育改革、子育て支援を訴えた。

菅氏は当選についてこう語る。

「まずは故人のご冥福をお祈り致します。そして、支援者と関係者のみなさまには、ありがたい機会を与えてくださったことに心から感謝しています。子育てなどの自身の経験を生かして、教育や福祉制度を整えていきたいです。なにより、佐伯市の皆さんの心に寄り添える人物となり、市民のみなさんが快活に暮らせる市をつくりたいです」

発達障害児への教育体制を整える

菅氏が育てる3人の子供のうち、発達障害と診断された子が2人いる。そのため、「学校教育にある障害への偏見を取り除きたい」という教育や福祉制度への強い思いがある。

菅氏は実際に、障害を持つ子供に対する学校の対応を問題視し、発達障害を研究する教授とともに、学校へ改善を求めたこともある。その後、同校は、発達障害児支援の「先進校」になり、他校の先生が見学に来るなどの実績を残している。

今の教育現場には、発達障害児の教育体制が十分に整っていない。文部科学省によれば、発達障害の可能性のある児童生徒は増え続けており、実に20人に1人が支援対象にあたる。同省は特別支援教育に力を注いでいるが、支援が追いついておらず、不登校になる生徒が後を絶たない。

発達障害をもつ子供が安心して学校生活を送るには、先生や親が発達障害児の特徴や、正しい支援方法を知ることだ。そうすれば、子供は健やかに成長し、不登校の防止にもつながるだろう。障害者支援に対する教育改革は、全国的にも必要だ。

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