中国当局の人権活動家拘束200人以上に 日本は明確な批判を
2015.07.21
今、中国において大規模な人権弾圧が進行している。
7月9日以降、中国当局は人権派弁護士や活動家の拘束を始めており、16日付の時事通信の報道によれば、同日までに拘束された弁護士や活動家の数は215人に達したという。
朝日新聞も「暗黒の金曜日事件」と懸念
拘束されているのは、「陳情者や農民工などの支援を中心に活動する弁護士で、インターネットなどを通じて治安当局者による人権侵害事件の詳細を暴露し、積極的に発信してきた」(14日付産経新聞)人たち。これについては、中国に厳しい見方をする産経新聞のみならず、メディア左派からも「暗黒の金曜日事件」(14日付朝日新聞)などと、強い懸念が示されている。
欧米も批判を強めている。
アメリカのNGO「中国人権擁護者」(Chinese Human Rights Defenders)は本年3月15日の発表で、2014年に中国当局が拘束した人権活動家や知識人の数は955人に上ることを明らかにした。同団体は、14年だけで12年と13年の合計1160人に匹敵する規模となったことを問題視している。
カナダの駐中国大使も今回の弁護士拘束に関しては懸念を表明し、アメリカ国務省のカービー報道官は「中国に対し、市民の権利保護に努めたために拘束された人々全員を解放するよう強く促す」と非難声明を出した。
「憂慮の意」示すのみでいいのか?
日本政府は、菅義偉官房長官や岸田文雄外相が憂慮の意を表明するにとどまっている。
中国は、天安門事件以降、国内の人権問題を解決せず、自国民を反日史観で煽動し、歴史認識に関して日本を批判することで国内の矛盾をごまかしてきた。
いわれなき誹謗中傷を受けている日本は、中国の人権問題に対して、もっと力強い批判をし、アジアの自由民主主義国家としての矜持を示さなければならない。(遠)
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