教科書検定基準を見直しても、南京・慰安婦の記述は正せない

2013.11.14

文部科学省は12日、歴史問題などについて問題のある記述の是正を図るため、教科書検定の基準を見直す方針を固めた。早ければ来年中に改定される。

新たに教科書検定の基準に盛り込まれるのは次の2点だ。

  1. 1)通説的な見解がない場合、特定の事柄や見解だけを強調せず、バランスよく記述する。
  2. 2)政府の統一見解や確定判決がある場合、それらに基づいた記述を取り上げる。

これによって、歴史教科書では、特に「南京事件」と「従軍慰安婦」に関する記述が変更されることになりそうだ。

現在の教科書では、日中戦争の際に、日本軍が占領した南京で中国人を大量虐殺したという「南京事件」があったことを前提に、20万人など特定の犠牲者数が示されているものもある。新基準では、犠牲者数が確定していないことを示すことになる。

また、現在の教科書には日本軍が朝鮮人女性を強制的に慰安婦にしたという「従軍慰安婦問題」が記載されているものもあるが、これについても、政府による補償が済んでいる点を追加するという。

検定基準の見直しそのものは正しい流れだと言える。しかし、いくら検定基準を改善しても、政府見解そのものが間違っていては、どうしようもない。

日本軍の占領後に南京の人口が増えていることなどから、「南京大虐殺」がつくり話であることは、今や学術的に証明されているが、日本政府は「村山談話」によって、「日本軍は残虐行為を働き、アジアに迷惑をかけた」という見解を引き継いでいる。慰安婦問題も、日本の官憲が朝鮮人女性を慰安婦として連行した証拠など出てきていないにもかかわらず、「河野談話」によって政府が認めたことになってしまっている。これらの談話を「政府見解」として、これからも教科書が書かれるなら、問題は解決しない。

「日本の誇りを取り戻す」ことをかかげる安倍晋三首相が教科書検定にメスを入れるのはよいが、検定基準の見直しだけでは、日本人を貶める教育はなくならない。安倍首相はやはり、歴史問題の根本原因である河野・村山談話の無効を宣言し、新たな政府見解を示す必要がある。(居)

【関連記事】

2013年9月号記事 河野・村山談話は無効である 歴史問題を永遠に葬り去る 大川談話ー私案ー

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6391

2013年7月26日付本欄 大川隆法総裁 談話発表「河野・村山談話は遡って無効である」 歴史問題を永遠に葬り去る

http://the-liberty.com/article.php?item_id=6400


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