憲法学の権威・芦部信喜が霊界から「改憲」を支持
2013.06.01
公開霊言抜粋レポート
憲法学の権威が霊界から「改憲」を支持
公開霊言「憲法改正への異次元発想――憲法学者NOW・芦部信喜元東大教授の霊言」
2013年5月1日収録
※本霊言は、幸福の科学の全国の支部・精舎・拠点で公開中。また、5月28日より全国書店にて発刊。
憲法改正を掲げて参院選に臨もうとしている安倍晋三首相だが、ここにきて護憲派の巻き返しや海外メディアによる批判を受け、首相自身が「最初の改正は慎重に」と述べるなど、急速にトーンダウンしつつある。しかし、北朝鮮のミサイル問題や中国の覇権主義を前にして、改憲論議はもはや一刻の猶予もない。
こうした情勢を受けて、5月1日、大川隆法・幸福の科学創始者兼総裁は、東大法学部教授を務めた戦後憲法学の権威、故・芦部信喜氏(1923~99年)の霊を招霊し、現在の考えを訊いた。その結果、護憲派としてのイメージとは異なる、芦部氏の柔軟さと見識の高さが明らかとなった。本霊言の書籍は、5月28日より全国書店で発刊されている。
師の宮沢俊義氏は現在、地獄にいるが……
3月29日の参院予算委員会、民主党議員の「芦部信喜さんという憲法学者をご存知ですか」という質問に対し、安倍首相が「存じ上げておりません」と答えたことが話題となった。芦部氏は、戦後の憲法学界をリードし、憲法改正に否定的ないわゆる「護憲派」の中心的存在として知られている人物。安倍首相が、議論の深入りを避けるためにあえて「知らない」と言った可能性もあるが、言質を取られるかたちになってしまった。
芦部氏は東大法学部教授を務めたほか、公法学会理事長、国際人権法学会理事長などを歴任し、学会を主導した。著書の『憲法』(岩波書店刊)は憲法教科書の定番中の定番となり、弁護士や裁判官などの法曹関係者、官僚や公務員の多くは今でもこの教科書で学んでいる。もちろん、アカデミズムやマスコミの世界でも、その影響力は絶大だ。また、芦部氏は護憲を旗頭とする「全国憲法研究会」の結成にも関わっている。
生前の芦部氏は、日本国憲法の改正を主張する勢力を牽制していた。現憲法がマッカーサーと連合国軍総司令部(GHQ)に強制されたとする批判に対しても、「総司令部からの強制的要素はあったとしても、憲法自律性の原則は、法的には、損なわれていなかったと解するのが妥当」「日本国憲法の制定は、不十分ながらも自律性の原則に反しない」などとして現憲法の正統性を主張したのである。また、戦争放棄を定めた9条についても、「日本国民の平和への希求と幣原首相の平和主義思想を前提とした」と、日本側の意思も反映されていると述べ、“押し付け論"を批判している(『憲法』参照)。
こうした人物だけに、霊界に還ってからの考え方の変化、そして本人の死後の境遇は気になるところだ。
実は、憲法学の大物ということでは、2011年7月、大川隆法総裁はすでに、芦部氏の師にあたる宮沢俊義・元東大教授を招霊している。宮沢氏はGHQに押しつけられた憲法を「8月革命説」によって正当化したことで有名な憲法学者。「8月革命説」とは、「日本国憲法は明治憲法が定めていた改正手続きを経ないで成立したから無効」とする批判に対して、ポツダム宣言の受諾を一種の「革命」と解釈し、「革命であるから改正手続きは不要」という理屈で日本国憲法の成立を正当化した理論である。
残念ながら地獄に堕ちていた宮沢氏の霊は 「(現憲法に)指一本触れてほしくないのよ」 と語り、生前と同じく強硬に護憲を主張した。さらには、 「朝日や岩波は、私が指導をし、『守護神』として護っているからな」 とも述べ、朝日・岩波系の左翼ジャーナリズムに地獄から影響を与えていることも明らかとなった(『現代の法難(4) 朝日ジャーナリズムの「守護神」に迫る』〔幸福の科学出版〕参照)。それならば、その宮沢氏の一番弟子であった芦部氏もやはり同様に護憲を主張するのか? そして、死後の行き先は……
高級霊界に還り、改憲を支持する現在の芦部氏
今回招霊された芦部氏は、高級霊界に還っていることが判明。そして、意外なことに、憲法改正についてもきわめて柔軟な態度を示した。 「改正されるのは時間の問題ではあろうと思っていたし、私も在任中から、『これは、いずれ直さなくてはいけない』と思って、腹のなかで考えていることはありましたね」 と語り、生前から本音では改憲を認めていたことを明かした。
最大の争点である「9条」についても 「(自衛隊は)外国では、とっくの昔に軍隊として通用しているものなので、これを『軍隊』に変えるのは、正直なかたちではあろうと思います」、「9条の規定は変えなければならないということでしょう」 と語ってはっきりと改憲を支持。さらに、北朝鮮のミサイル問題や中国の尖閣への野心について触れ、 「何もしないわけにいかないでしょう。ここで、しなければ、内閣総辞職どころではなくて、はっきり言って、政治家総辞職だな」 と言って、現在の護憲勢力を批判した。
生前は護憲派としての立場で発言していたわけだが、芦部氏の霊はその理由の一つとして 「戦後、日本の敗戦から発展期に入る過程では、『日本に軍隊があったところで、国を守れるわけではない』と思っていた」 と述べ、生前の判断に当時の時代背景が大きく影響していたことを挙げた。また、 「『国際社会に復帰することを目標にしてスタートした戦後体制』と、『国際社会で、ある程度、リーダー的な位置を占めたい』と思う今とでは、多少違いはあるかと思うね」 とも語り、国際情勢の変化によって憲法の扱いも柔軟に変わるべきであるという考え方も示した。
ロックやルソーの系譜に連なる普遍的な人権思想
師の宮沢氏は地獄へ、芦部氏が高級霊界へと死後の境涯が分かれたのは、なぜだろうか? このことについて訊かれた芦部氏の霊は 「たぶん、『私は、人権のところを、もうちょっと引き上げて、国民の幸福を拡大するほうに考えた』というあたりかな」「憲法13条の『幸福追求権』のようなものは、常に念頭から去らなかったので、こういうところが、宗教的には肯定されていたのかなあとは思います」 と語った。
確かに、生前の芦部学説の特徴は、憲法を「自由の基礎法」と見なしていたことだろう。憲法が国家機関に権力を与えるとしても、「それは、より基本的な規範、すなわち自由の規範である人権規範に奉仕するもの」であるとしている。13条の幸福追求権については、憲法上明記されていない人権をも保障するような「個別の基本権を包括する基本権」「新しい人権の根拠となる一般的かつ包括的な権利」としてきわめて重視していた(『憲法』)。
今回の霊言で、芦部氏は、イギリスの哲学者ジョン・ロックやフランスの啓蒙思想家ジャン・ジャック・ルソーなどと近い霊界に還っていることを明かした。彼らは、自由で平等な諸個人の契約によってこそ社会・国家は成立していると説く「社会契約論」を確立し、横暴な権力から人権を守るための理論を築いた人々だ。
芦部氏も、人々の自由、人権、幸福を重視し、これらを法的に守るグループに属していることになる。生前の護憲派としての活動も、個人の尊厳を大切にする日本国憲法の重要性を考えてのことだったのだろう。芦部氏の霊は 「それぞれの時代に合った『国民の幸福』を求めていけばいいのであって、法律なんていうのは、それのお手伝いをすればいいものなんです。憲法や法律が先にあって、人間は全員、その奴隷にならなければいけないような理由は、全然ないと思いますね」 と語り、あくまで人々の幸福が「主」であり、憲法や法律は「従」であるとの認識を示した。
これと対照的なのが、以前の霊言に登場した師の宮沢俊義氏だ。宮沢氏の霊は 「憲法は、はっきり言って、もう、宗教に代わるもんなんだ。戦後、日本の基本教義は、憲法なんだよ」 として教条的な護憲論に終始。現憲法では独裁国家の軍国主義に対抗できないという意見に対しては、 「日本は、すでに彼ら(中国や北朝鮮)を侵略した経験があるんだ。彼らは、日本を侵略してないんだからさ。だから、彼らは侵略する権利があるんだよ、一回ぐらいは」 とうそぶいた。「人権」や「正義」を扱う法学者の言葉とはおよそ思えないが、護憲それ自体が自己目的化している宮沢氏の姿勢は、根本的な精神性の部分において、かつての弟子である芦部氏とは大きな隔たりがあったと言うべきだろう。
今回の芦部氏の霊言から分かるのは、かつての護憲派であっても、普遍的な人権思想を奉じる良心的な学者であるならば、国民を不幸にしかねず、国際正義を守る力もない現憲法の改正を支持するということだろう。
憲法論議には必聴・必読の芦部霊言
さて、今回の芦部氏の霊言では、これ以外にも、以下のような論点について貴重な意見が述べられた。
- 「国会議員の3分の2以上」という憲法改正の発議要件について
- 保守系の改憲論者の言う「天皇元首制」について
- 天皇の戦争責任について
- 現行憲法無効論について
- 政教分離について
- 道州制について
- 一票の格差について
- 宗教的な思想や道徳的な内容を憲法で謳うべきか
- マスコミ権力を憲法で制限すべきか
- 靖国参拝について
芦部氏の霊言の中には、幸福の科学や幸福実現党の考えと必ずしも一致しないものもあるが、参考意見として傾聴に値する見解が語られている。
いずれにせよ、「芦部氏を知らない」と答えて批判を浴びた安倍首相をはじめとする改憲派も、生前の芦部氏の学説を奉じる護憲派も、必ずチェックしておきたい霊言だろう。
詳しくは⇒⇒⇒大川隆法のスーパー霊能力 「霊言」とは何か
ここに紹介したのは霊言のごく一部です。詳しくは幸福の科学の施設で、ぜひご覧ください(下記参照)。
本霊言は、幸福の科学の全国の支部・精舎・拠点で公開中です。
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