松下幸之助が野田首相に警告する消費税増税後の日本経済
2012.08.15
公開霊言抜粋レポート
『政治生命尽きた野田首相に 恩師からの「餞別」』
松下幸之助が警告する増税後の未来
「松下幸之助の未来経済リーディング―消費税増税と日本経済―」 2012年8月10日収録
野田首相が「政治生命をかける」と意気込んだ、消費税の引き上げが決まった。ものが売れないデフレ不況の中での増税は、さらなる景気の後退を呼び込み、国民の生活は一層貧しくなることが予想される。大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は10日、「経営の神様」松下幸之助氏の霊言を収録し、増税後の日本経済の先行きを探った。松下政経塾の塾長を務め、野田首相の「恩師」でもあった松下氏の警告は、野田氏への痛烈な「餞別」だった。
増税できたのは脅しと買収工作のおかげ
松下幸之助霊はまず、今回の増税について政府から国民への説明の中に「脅し」と呼ぶべき卑怯な点があったと指摘。その上で、権力の監視機構としてのマスコミの役割が機能不全に陥っていることを喝破した。
「老後を不安に思うとる人が多いから、『社会保障と税を一体化して、増税をかければ、老後が安心になりますよ』というように言ってるけど、これは、もう一つの脅しだよな」
「本来なら、やっぱり、これは、『消費税を増税します』というテーマで解散総選挙を打って、民意を見た上でやるのが民主主義的には筋だろうな」
「本来なら、マスコミが、国家権力のチェック機関として機能して、いろいろと言わないかんとこやけども、今回は、なんか、マスコミまで根回しが、ずいぶん、よくできとるようやな。大手誌からテレビ局まで、ずーっと、『増税やむなし』みたいな感じなんで、全部、根回しが終わってるんだよな」
結果平等の思想が日本を社会主義国家にする
松下霊は、政府とマスコミが一体となった世論への働きかけ以外に、国民の左翼思想が増税を容認する風潮をつくったと述べ、日本が社会主義国家に向かっていると警告した。
「全体に左翼的風潮が強くなってきてはいるんでね。左翼の風潮が強くなると、所得の再配分の圧力、要するに、『所得の高いところから取って、所得の低いところに撒く』っちゅう圧力が強くなってくるから、逆に言えば、『税金を取りたい』っていう圧力が強くなるんやね」
「最後には、『国民のものは百パーセント国家のもの』っていう考えが出てくるからな」
このままでは大手も潰れてしまう
消費税引き上げによって大幅な景気の後退が起こることが予想されるが、松下霊は次々と企業が倒産してゆく未来を予見して、次のように述べている。
「一言で言やあ、『君、パナソニックを潰す気か』っちゅうことや。あとは、新聞とかテレビ局とかが、だいぶ政権の味方をしたようだけど、『言っとくけど、あんたがたも潰れますよ。それが分からんかったのは、あんたがたの無明でっせ』ということだね」
「あと十年も、もたないかもしれない。かつて、二〇〇〇年ごろに最先端と思われてたような企業が潰れる時代に入っていく。(中略)数万人から、十万人も二十万人もいるようなとこが潰れてきたら、『国家の救済』ったって、いくら税金を投入しても、もう倒産は止まらないよね。そういう失業者の問題がある」
「要するに、外国企業に、どんどんM&Aをされて、吸収されるかたちになっていくと思うな。まあ、これが、近い未来、ここ五年、十年以内に起きることやな」
日本はどう生き延びるべきか
増税によって訪れる不況の中で、日本はいかに生き残るべきか――。松下幸之助氏の霊は、お金持ちが喜んで住むような国をつくることを勧め、次世代の産業を担うような企業家を輩出することの重要性を強調した。
「結局、『日本が峠を越えたかどうか』ということにかかってるんや。さらなるビジョンを出せる人がいなければ、『峠を下る』っていうことになるなあ」
「日本が生き延びる方法としては、やっぱり、『外国の富裕層が日本に移り住んでくれるような政策をとる』ということが、一つあると思うねえ」
「かつての私たちがやったように、数万から数十万の雇用を生むような起業家を百人ぐらい創出したら、日本の未来産業の部分は解決していくと思うなあ」
増税の撤回と民間経済の活性化を
松下幸之助氏が霊言で指摘したように、野田政権主導の今回の消費税増税は二つの重要な論点を含んでいる。一つには、民主党政権が、党名に冠する「民主」主義の原則を歪めたということである。2009年の衆院選で「増税しない」と公約して政権に就いたにも関わらず、増税に「政治生命をかける」というのは有権者への背信行為に他ならない。
加えて、そのことをきちんと追及せずに、今回の増税計画に加担した野党やマスコミも同罪であると言える。松下氏の言う通り、衆院を直ちに解散して国民に信を問うのが筋というものである。
二つ目は、野田首相の甚だしい経済音痴である。値下げを含めた企業努力で各社が不況を生き抜こうとしている時に、消費税を増税すれば、倒産する会社が続出することは目に見えている。増税が日本経済に重大な影響を与えることを無視し、倒産や失業で国民の生活を苦しめる道を選んだ野田政権の罪は大きい。
幸い、消費税の引き上げが実施されるまでには、まだ1年半ほどの猶予がある。野田政権の次の政権は、消費税増税を撤回し、民間経済が活性化して雇用を生むような成長戦略を明確に打ち出すべきである。そうしなければ、松下幸之助氏が憂慮するように、日本は衰退の下り坂を転げ落ちることになろう。
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