中国政府が「ウイグル製品を拒否した疑い」で米アパレル大手を調査 依然として強制労働を否定し開き直る中国からは脱出を
2024.09.26
上海の、PVH社のブランド「カルバン・クライン」の店舗(画像: Robert Way / Shutterstock.com)。
《ニュース》
中国政府が、アメリカのアパレル大手がウイグル自治区の製品に対して差別的な措置を講じ、中国企業の利益を損なった疑いがあるとして、調査を始めたと発表しました。
《詳細》
中国商務省が調査対象としているのは、「カルバン・クライン」や「トミー・ヒルフィガー」などのブランドを展開するアメリカのアパレル大手PVH社です。同社は中国製品を調達しており、中国のほぼ全省に事業所があるなど、中国事業に力を入れています。
アメリカは2022年にウイグル強制労働防止法を制定し、ウイグル自治区が関与する製品の輸入を原則として禁止しましたが、PVH社は21年の時点で、サプライチェーンの指針として、新疆ウイグル自治区の製品を直接または間接的に調達することを禁じていました。
中国商務省は、PVH社が過去3年間に新疆綿に関して差別的な措置を講じたかどうかについて、30日以内に資料と書面での回答を提出する必要があると声明を発表しています。調査の結果、落ち度があると判断されれば、対外貿易法や国家安全法に基づいて施行された「信頼できない事業体のリスト」に追加されて中国との取引が禁止されたり、罰金などの制裁が科される恐れがあるとされています。
アメリカは中国向けの半導体の輸出規制を強化しており、27日には中国製の電気自動車への関税を引き上げる予定になっています。PVH社に対する中国政府の圧力はその対抗措置と見られています。
《どう見るか》
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