釈量子の志士奮迅 [第99回] - 2021年は日本が世界のリーダーに
2020.12.24
2021年2月号記事
幸福実現党 党首
釈量子の志士奮迅
第99回
幸福実現党党首
釈量子
(しゃく・りょうこ)1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒。大手企業勤務を経て、(宗)幸福の科学に入局。本誌編集部、常務理事などを歴任。2013年7月から幸福実現党党首。
釈量子のブログはこちらでご覧になれます。
2021年は日本が世界のリーダーに
2021年、世界が「混沌」の時代を迎えることを、私たちは覚悟する必要があります。
「トランプ革命」の本質とは、何だったのでしょうか。中国に貿易戦争を仕掛け、中国企業に制裁を科し、中国を自由主義の敵と名指しし、台湾・南シナ海などでのプレゼンス(存在感)を高め、共産党幹部などへの金融制裁にも踏み込む─。
これをもって「混沌」と非難する人たちも数多くいますが、真実は逆です。それは、全体主義国家が世界にもたらす「混沌との戦い」であり、中国包囲網により自由と民主主義に基づく秩序をつくる試みでした。
だからこそ追い込まれた中国共産党は、ウィルス戦争を仕掛けるに至り、"反人種差別運動"を裏で扇動し、暴動にまで発展させたのです。このさらなる「混沌」とも、トランプ氏は戦いました。
しかし米国民やマスコミは、無秩序を生み出す闘争と、秩序をもたらす戦いとの違いが、分からなかったようです。
バイデン政権なら中国は活発化
このまま「トランプ再選ならず」という結果になれば、世界はどうなるでしょうか。
「バイデン勝利」が既成事実化されていくと、中国は大統領選直前とは打って変わって、活発に動き始めました。
香港では黄之鋒氏や周庭氏ら民主活動家を収監し、「一国二制度」終焉の仕上げに入ろうとしています。
隣国ブータンの領内に勝手に集落をつくるなどしているとの報道もあります。
オーストラリアに対しても、ワインに暫定的な反ダンピング措置を発動するなど、攻撃性を増しつつあるようにも見えます。
2021年は、トランプ政権下で遅れた覇権スケジュールを取り返すように、傍若無人に振舞い始める可能性が高いのです。
こうした「混沌」の時代であるからこそ、日本に求められる役割はさらに大きくなります。日本はある時にはアメリカを補完し、ある時にはアメリカの代わりに、地域と世界の自由・平和を守るリーダーに、豹変する必要があるのです。
しかし日本の政治家に、その時代認識と責任感があるようには思えません。
11月、中国の王毅外相が来日し、茂木敏充外相や菅義偉首相と会談しました。王氏は、あたかもトランプ"敗北"の「祝杯」を上げているかのように見え、日本側も「トランプの顔色を窺わなくてよくなった」と言わんばかりに、日中往来再開など、ビジネスの話に花を咲かせました。
安全保障面では日米同盟堅持を謳いつつ、経済面では中国との貿易を促進するという「二股外交」が、さらに悪化しています。同時に香港で民主活動家が収監された時も、「注視する」と述べるにとどまり、傍観を決め込んでいます。
日本はアジアの安全保障にも責任を持つ必要がある。写真提供:ピクスタ
混沌の時代には自由・民主・信仰を
日本は「自由と民主主義」「人権」を標榜する国家であるにもかかわらず、なぜこうも簡単に、その理念を捨てるのでしょうか。アメリカの民主党も「自由・民主・人権」などを重視するにもかかわらず、なぜ中国の拡張を許してしまうのでしょうか。
それは「信仰」という観点が弱いためではないでしょうか。「神の心」「神の正義」こそ、自由・民主の根底にあるものであり、本来、政治の上位概念です。
実際、「自由・民主」を口だけでなく、行動で守ろうとしたトランプ氏は、演説で何度も「神」について言及しました。
私は香港、ウイグル、チベット、南モンゴル、そして中国本土の自由のために、投獄・拷問などの目に遭いながら戦う活動家たちと、数多くお会いしてきました。彼らはその原動力として口々に、それぞれが信じる神仏への信仰を語りました。中国に対しては「悪魔」という、宗教的善悪を断じた言葉で呼ぶのが印象的でした。
「自由・民主」を語る人は多いですが、実際にそのために捨て身で戦えるのは、「信仰」を持つ者なのです。
幸福実現党は、日本の政治に「自由・民主・信仰」の精神的主柱を立て、「地球的正義」を守るべく活動してまいります。
「自由・民主・信仰」のために活躍する世界の識者への取材や、YouTube番組「未来編集」の配信を通じ、「自由の創設」のための報道を行っていきたいと考えています。
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