EU離脱に向かうイギリスへのエール 『ユートピア』の著者 トマス・モアのメッセージ
2020.01.19
イギリスが揺れている。
昨年末にはジョンソン首相率いる保守党が総選挙で勝利し、EU離脱に向けての着実な一歩が踏み出された。一方、イギリス王室のヘンリー王子とメーガン妃が「主要王族から退く」と発表したことが大きな波紋を呼んでいる。
そうした中、大川隆法・幸福の科学総裁は、王室のトップが最高権威者をつとめる英国国教会の成立に深く関係したイギリスの思想家、トマス・モアの霊言を収録した。
1516年に発行されたモアの主著『ユートピア』は、平和で、自由かつ規律ある、信仰者による国の姿を描いており、理想政治や社会を描くユートピア思想の先駆けとなった。この時代には、ローマ教会に抗議するルターの宗教改革がドイツで始まり、プロテスタントが形成。その時のイギリス国王だったヘンリー8世は当初、ローマ・カトリックを支持していた。
ところが、ヘンリー8世の離婚問題が勃発する。妻と離婚し、愛人のアン・ブーリンと再婚しようとしたのだ。宮廷に出仕していた大法官のモアは意見を求められたが、ローマ教皇の認めた婚姻であり、離婚を正当化する理由はないと告げた。結局モアは、反逆罪で逮捕され、ロンドン塔に幽閉、そののち処刑された。その歴史を取り上げた1966年の映画「わが命つきるとも」はアカデミー賞を受賞している。
現代の王室について
政治と宗教の理想を求めたモアの霊は、現代のイギリスや世界に関しても幅広い意見を語った。
イギリスはもちろん、日本やタイなど、皇室や王室のある国については、「王権神授説」、つまり王権を神から授かっている、という考え方を前提にしているとモアの霊は語った。民主主義の現代では、神に愛されていることの証明は難しいものの、それは「 民意に愛されていることに裏打ちされていることが多い 」とし、イギリス王室や日本の皇室のあり方への懸念を語った。
また、「 EUは神聖ローマ帝国ですよ 」と評価。かつてローマの宗教権と政治権が相まって神聖ローマ帝国が長く続いていたものの、イギリスを抑えるのは難しかったことを振り返り、「 大陸とは、イギリスは考えが違うところがあった。日本の三分の二しか国土のない国が、七つの海を支配するというのは大きな神の力が働かなければならなかっただろう 」とした。
現在のEUについては「 先進国から血を吸うために入ってくる国が増えてきたから一緒にはいかない 」「 EUに亀裂が入ってくる。ドイツとフランスが次はきつくなってくる 」と、今後を見通している。
最後に、「 英米と、日本との結びつきも強くなると思う。日英米がトライアングルでしょう。これが、EUや、あるいは中国、ロシアとけん制し合う関係になるでしょう 」「 イギリスにもまだ繁栄はあるから、頑張ってほしい 」とエールを送った。
霊言の中でモアの霊は現代にも生まれ、ある産業分野で世界的な活躍をしていることも明かしている。過去の転生でも、さまざまな分野で活躍した魂のようだ。モアが理想とした、思想・宗教・政治・経営が深いレベルで統合された「哲人」の姿を感じられる。今後の世界を見通し、「セルフ・ヘルプ」の精神に基づく繁栄を実現するために、重要な話に満ちている。
その他、本霊言では以下の論点についても語った。
- ヘンリー8世とその娘エリザベス1世をどう見るか
- アン・ブーリンの過去世と、英国国教会設立の関係
- イギリスの産業革命以降の発展の奥に働いていた力とは
- トマス・モアが理想とする政治体制は、現代では?
- 仏教とセルフ・ヘルプの精神
- 過去世で行った仕事とは
- 中国の独裁体制を崩すためのポイント
本霊言は、全国・全世界にある幸福の科学の支部、精舎、拠点において拝聴できます。
支部や精舎への問い合わせは、以下の連絡先まで。
・幸福の科学サービスセンター Tel:03-5793-1727
火~金/10:00~20:00 土日祝(月曜を除く)/10:00~18:00
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【関連書籍】
いずれも 大川隆法著 幸福の科学出版
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