未来産業のたまご 第5回 - 人口100億人時代のエネルギー問題を解決する 核融合発電への挑戦

2016.05.29

2016年7月号記事

量子科学技術研究開発機構
那珂核融合研究所
サテライトトカマク計画プロジェクトリーダー

白井 浩

(しらい・ひろし)1960年山口県宇部市生まれ。京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻修士課程修了。工学博士。1984年日本原子力研究所入所。JTー60の初プラズマから実験及び解析業務に従事。ITERなどの国際核融合プロジェクトの調整役を経て、2014年より現職。

未来産業のたまご

第5回

人口100億人時代のエネルギー問題を解決する
核融合発電への挑戦

「地上の太陽」とも言われる核融合。その実用化に向けて、新型の実験装置の建設を進める、量子科学技術研究開発機構那珂核融合研究所の白井浩氏に話を聞いた。

燃料1グラムから石油8トン分のエネルギーが得られる。そんな夢のようなエネルギー源がある──。太陽の輝きの源である「核融合」だ。

その実現に向けた研究が、茨城県那珂市にある那珂核融合研究所で行われている。

燃料は海水から取り出せる

少ない燃料から莫大なエネルギーを生み出せるという他にも、核融合には大きく二つの利点がある。

一つは、海水から燃料を取り出せる点。環境への害もなく、燃料が尽きる心配もない。

もう一つは、安全性の高さだ。核融合実験装置の建設計画でプロジェクトリーダーを務める白井浩氏は、「核分裂を利用する原子力発電と違い、核融合では半減期が短く放射線量の少ない廃棄物しか出ません。約100年間保管すれば、処分できます」と語る。

また、核融合炉内の温度が急上昇しても、炉壁の内側に設置したブランケットの一部が損傷するだけで済む。このとき、燃料は熱を奪われて冷え、反応が停止するので、制御不能にはならない。

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タグ: 著名知識人  未来産業のたまご  放射線  量子科学  白井浩  核融合  2016年7月号記事  石油危機 

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