株価下落 アベノミクス崩壊の予兆!?
2016.02.13
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アベノミクスは、打つ手がなくなりつつある。
2月12日時点で、日経平均株価は、1万4千円台まで下がり、約1年3カ月ぶりの安値を付けた。円相場も円高へ加速し、デフレ脱却を掲げていた安倍政権にとって、思いもよらない展開となった。
麻生副総理兼財務相も会見で、「緊張感を持って注視していくと同時に、必要に応じて適切に対応していく」と慎重な姿勢をみせている。
アベノミクスの1本目の矢として、「黒田バズーカ」と呼ばれる思い切った金融緩和政策が行われた当初は、株価も上昇し、デフレ脱却へ順調な滑り出しのように見えた。しかし、2、3本目の矢である「財政政策」、「成長戦略」はうまく実行できず、金融緩和政策だけが繰り返された。ところが狙った効果は出ず、ついに「劇薬」とされる「マイナス金利政策」が行われたが、景気回復効果が出るどころか、株価が下落してしまった。
日銀の黒田東彦総裁は3日、東京都内の講演で、「必要な場合、さらに金利引き下げを行う」と述べ、さらなる金融緩和を辞さない考えを示している。しかし、このまま金融政策の一人歩きが続けば、さらにネガティブな効果がでるかもしれない。
なぜアベノミクスが行き詰まるのか?
アベノミクスが行き詰まっている一番の原因は、間違いなく消費増税にある。
一連の金融緩和政策の大きな狙いは、民間への貸出しを増やすことで市場に資金を供給することにあった。しかし、消費増税が2014年に実行されたことにより、実体経済の消費と投資は抑制されて資金の需要は減り、景気は回復しなかった。実際、消費増税が行われて以降、個人消費も大幅に下がっている。
アベノミクスがこのまま終焉しないためにも、2、3本目の矢である「財政政策」と「成長戦略」はもちろんのこと、経済の活力を根本から取り戻す消費減税が必須となってくるだろう。
日本の経済成長は誰しも願っている。その活力の源は、国会ではなく市場にある。血の通った政策をすれば、おのずと国民の活力が戻ってくるだろう。
(HS政経塾 水野善丈)
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