中国が、尖閣諸島を侵略する動きを進めている。今月初め、中国浙江省のホームページに、同省温州市の海岸に新しい軍事基地を建設する計画が掲載されたことを、13日付読売新聞が報じた。温州市は、沖縄本島よりも100kmほど尖閣諸島に近い距離にある。
記事によると、基地には最大6隻の大型船が停泊でき、航空機やヘリの格納庫、大型の訓練施設なども含まれる。基地建設の目的を、「釣魚島(尖閣諸島の中国名)の海上権益を守るために常態化している巡航に有利だ」と明記。ただその後、同省のホームページから、基地建設に関する内容は削除されたという。
こうした中、11日にアメリカのカーター国防長官が、12日にはライス大統領補佐官(国家安全保障担当)が、ホワイトハウスを訪れた中国軍制服組トップの范長竜・中央軍事委員会副主席と相次いで会談。カーター氏は、南シナ海での人工島の建設を永久的に停止することを求めた。
だがその一方で、米中は軍事交流を深めようともしている。先述の会談で双方は、米中軍の衝突に発展する事態を避けるための規範策定に向け、協議を続けることを確認。今年9月までの合意を目指している。また、両軍が人道支援や災害救助などの分野での協力を拡大することも合意した。
アジアインフラ投資銀行(AIIB)への不参加を見ても分かるように、「日米vs.中国」という“新冷戦構造"ができつつあるが、アメリカは、中国との衝突を避けるための融和姿勢を崩していない。
大川隆法・幸福の科学総裁は5月、宇都宮市内で「正義の原理」と題した説法を行い、こう指摘した。
「 世界では今、アメリカを中心とする『民主主義、自由主義、基本的人権、市場経済』といった考えを押し広げようとする勢力と、それに反対する中国などの勢力の2つが対立しています。(中略)基本的には、前者の流れが正義だと考えています。(中略)積極的な悪に対しては、それを抑止することが必要です 」
不当な軍事行動や侵略を企む国に対しては、「止悪」の観点から、毅然とした態度で意見を述べなければならない。日米は協力して、その役割を担うべきだ。世界の国々も、正義の実現を求めているはずだ。(泉)
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2015年5月29日付本欄 「立憲主義」って良いの? 悪いの? 法話「正義の原理」に学ぶ
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2015年7月号記事 厄介な国、中国・韓国との付き合い方 - 編集長コラム