文部科学省は8日、全86の国立大学に対して、2016年度から6年間で取り組む組織や業務のなかで見直すべき内容を示し、通知した。9日付各紙が報じた。

通知では、主に人文社会系の学部と大学院について、社会に必要な人材を育てられていなければ、廃止や社会的要請の高い分野に転換することを求めている。国立大学に投入される税金を、より需要が見込める分野に集中させる狙いがあるという。

社会有為の人材を育てられているか

今、大学の学問が社会に出て役に立つものであるか疑問視されることが多い。

約7割の企業が赤字であるという国税庁の発表や、高学歴ワーキングプアが社会問題化している現状を見ても、大学の学問が社会有為の人材を育てられているとは言えないだろう。その点、既存の大学に改革のメスを入れることは必要だ。

ただ、文科省はいったいどのような人物が社会に必要であるかという問いに答えられるのか。

「高貴なる義務」を自覚する人が社会の役に立つ人材

大川隆法・幸福の科学総裁は、著書『教育の使命』の中で、人材論について以下のように述べている。

「幸福の科学学園(※)では、『高貴なる義務』という言葉を掲げています。優れた能力を持った人に、多くの投資をし、人材として育てるからには、やはり、この国や世界の発展に対して貢献できる人材をつくらなければなりません。『そういう教育を受ける人たちには、それだけの義務がある』と考えているのです」

高貴なる義務を果たそうとする人材は、世の中を発展させようという大きな志に基づく教育から生まれるものだ。

その志は、2015年4月、千葉県長生村で開校した、現代の松下村塾ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)にも受け継がれている。HSUでは「幸福の探究と新文明の創造」という建学の精神の下、日本の未来を背負って立つ人材の輩出を目指している。

日本では一般的に、高学歴になればなるほど、宗教心を失い、自分の立身出世ばかりを考える傾向がある。もちろん全員がそういうわけではないが、利己的な傾向を持つ人からは、世の中に尽くそうという公共心は生まれにくい。真に社会有為の人材は、常に他の人の幸福を願う、利他の思いや宗教心を持つ人物であろう。高貴なる義務を果たそうとする人物を多数育てることが、日本をもう一段階発展させ、リーダー国家として世界を平和と繁栄に導く国にすることにつながるはずだ。(冨)

(※)幸福の科学の教育理念のもとに創立された全寮制の中学・高校。栃木県那須郡と滋賀県大津市にある。

【関連書籍】

幸福の科学出版 『新しき大学の理念』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1036

幸福の科学出版 『教育の使命』 大川隆法著

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