2014年10月号記事

超常現象を否定できない4つの理由

超常現象と呼ばれるものの中にはニセモノもあり、真贋の判定は難しい。しかし、ここで紹介するような特徴を持つ、真実性の高い事例も多い。超常現象を完全に否定するなら、少なくとも以下の論点に対して説得力のある反論が必要だ。


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理由1

体験者が膨大な数に上っている

シャーマー氏 (本誌32ページ)は「人数は関係ない」と語るが、 超常現象の体験者が膨大な数に上っていても、幻覚や見間違いだと言い切れるのだろうか。

ハーバード大学の精神医学者で、ピューリツァー賞受賞者でもある故ジョン・マック氏は、 アメリカの宇宙人アブダクション経験者を約300万人と推定 している。また、米ギャラップ社などが90年代に行った一連の統計では、 臨死体験者は全世界で6000万人に上ると推測 されている。これを全て「脳が生んだ幻覚」と片づけるのは乱暴な議論だ。

また、一つの現象を複数の人が同時に目撃することもある。UFO目撃事例では特に多く、日本でも、2010年12月、横浜アリーナ上空に100機前後のUFO編隊が現われ、一度に数千人が目撃した。同じ地域で数日の間にUFOの目撃が相次ぐ「フラップ」と呼ばれる現象もあり、 目撃者が数百人から数千人に上る有名な事件も多い。

これだけの大人数が同時に「見間違い」をしたというほうが無理がある。